2022.07.13

【<インタビュー> ビビッドガーデン 秋元里奈社長】「食べチョク」流通総額はコロナ禍前の128倍 生産者ファーストで成長加速


産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは、コロナ禍で急成長を遂げている。流通総額はコロナ禍前と比較して128倍に増加。メディアでの露出が増え、認知度が高まった。このほど、地方銀行系などから13億円の出資を受け、エンジニアの採用やマーケィングなどに力を注ぐ。急成長の背景と広報戦略、今後のビジョンについて秋元社長に聞いた。



流通総額128倍に


──流通総額がコロナ禍前を比べて128倍と大きく伸びました。

コロナ禍で、学校が休校になったり、飲食店が休業したりするなど、卸先がなくなった生産者の応援プログラムを早い段階から始めるなど対応してきました。当時は「応援消費」という言葉もなかったことから、メディアから取り上げていただく機会が増えました。「生産者ファースト」を掲げてきたこともあり、他のサービスとの差別化が図れたと思います。

コロナ禍で消費者と生産者の双方で市場に大きな変化がありました。生産者は直販を避ける傾向にありましたがECで直販を始めるようになりました。消費者は、自宅にいる時間が増えたことで「お取り寄せ」のニーズが増えました。細かな施策の積み重ねによって、サービスの認知が高まりました。例えば、テレビで取り上げられた時に、ウェブサイトへのアクセスが集中してサーバーがダウンしてしまうことが良くありますが、当社では、こうしたことが起きないインフラ作りにも取り組みました。基本的なことですが、こうした一つ一つの積み重ねで利用につながっているのだと思います。


枠に捉われない事業モデル


──既存の枠に捉われない事業モデルを作り上げています。

一般的なプラットフォームの場合、ユーザーと出品者同士が直接取引を行いますが、当社は取引の間にきちんと入って、ユーザーの問い合わせを受けたり、生産者のフォローも行ったりしています。

「生産者ファースト」は、生産者がストレスなく販売ができる環境を作り、規模の大小に関わらず売れる環境を提供することと考えています。現在は、消費者への販売が主力ですが、生産者の「売る」という以外の部分でも課題解決することも考えています。

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