2022.06.17

【ユミルリンク 清水亘社長に「好調要因」「トレンド」を聞く】安全性や信頼性を高め求められるニーズに対応したい

ユミルリンク 清水亘社長


阪急阪神東宝グループでメール配信システム「Cuenote(キューノート)FC」を提供するユミルリンクの業績が好調だ。2021年12月期の売上高は前期比18.4%増の19億2900万円で過去最高を更新。今年3月に月間配信数は前年同月比で1.5倍の63億通に増えた。清水亘社長に好調の背景とマーケティングツールとしてのメール配信のトレンドについて聞いた。



──好調な業績の要因について聞きたい。

企業のオンラインシフトがいっそう進んでおり、当社の取引先のECや企業間取引においてもメール配信やショートメール(SMS)も導入も進んだ。

2022年1―3月期(第1四半期)は、売上高が前年同期比18.8%増と2ケタ成長を維持している。解約件数も低水準で推移し、継続して利用いただいていることが安定した成長につながっているものと考えている。

──継続利用が多い理由は?

安全・信頼性、利便性、経済的な合理性─の三つを重要視してサービスを提供している。システムが停止しないという基本的なことから、メールを正しく、高い到達率で送り届け、きちんと成果を上げるというサイクルを回し続けることが重要だ。

カスタマー・エクスペリエンス(CX)という点でいうと、サポートでやり取りさせていただいたお客さまに定期的にヒアリングを実施している。常に改善する姿勢で取り組んでいる。

当社は、企画、サービスの設計、販売からサポートまで社内で一貫しており、お客さまを支援するノウハウを社内で蓄積し、システム上のトラブルがあっても分からないということがない。自ら原因を特定したり、改善できる体制を整えており、これらが当社の強みになっている。

──清水社長が社員に意識して伝えていることは?

社員に伝えているのは、お客さま、相手が求めていることに気付く重要性だ。トラブルが発生した時、お客さまがどのような課題を抱えていて、どのように対処することができるのかをきちんと対処すること。日常的な会話の中でこれを社内に浸透をさせている。

──新規導入先も増えている。

地方自治体や金融機関を中心に増えている。これまでデジタル化が遅れていた業界でもあり、全て国内で自社のデータセンターで管理している当社の体制が導入の決め手になっている。また、大規模災害を想定した「ディザスターリカバリープラン」が特に好評で、新規顧客の開拓につながっている。

──EC企業の最近の活用事例は?

ECサイトのかご落ちをメールで知らせる「カートリマインド機能」が人気だ。メールコンテンツを自動で振り分ける「シナリオ配信機能」も好評だ。

さまざまなマーケティングツールと連携をして、セグメントしたメールを配信するECには上手に活用いただいている。ウェブにも共通するが、メールのコンテンツをきちんと考え、戦略を立てて実施している企業の成長は顕著だ。読み手のことを考えて、面白いと思ってもらうという基本的な姿勢も重要だと改めて感じている。

──セキュリティー対策を強化する企業向けの認証サービス「Cuenote Auth(キューノート オース)」の提供を開始した。

リリースして間もないが、すでに数社のECサイトからの申し込みがきている。転売などを防止する目的で導入を希望するECが目立ち、同一ユーザーによる重複登録を防いでいる。

今期は営業人員を増やす。基本的に対面での提案スタイルを取っているが、希望に合わせてオンライン対応も可能だ。今後も、当社に求められる安全性や信頼性を高めることでECをはじめとするニーズに対応していきたい。


【「キューノートFC」 サービス概要】
ユミルリンクが提供するメール配信システム「キューノートFC」は、大量のメールを高速で確実に配信できるのが最大の特徴。メールの効果測定や会員管理、システム連携用のAPIなども提供し、メールマーケティングも可能。導入金額はユニークアドレス数が2000件の場合、月額5000円で配信通数は無制限。HTMLメール作成機能「HTMLエディター」や分析機能を標準で搭載し、ECサイトのかご落ちをメールで知らせる「カートリマインド機能」なども提供する。




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