2022.06.09

出荷作業の効率化を図る方法とは?元eBayセラーでShopifyマーチャントの「JDMつり革」に聞く


日本国内で商品を扱い、海外に販売しているShopifyセラーは、増えてきている。そのセラーにとって欠かせないのは、「出荷業務」だ。EC店舗を実際に運営してみると、商品の発送にかかる時間や労力が想像以上であることに驚かされる。いかにこの発送作業を効率化して、実際の店舗運営の戦略を練る時間を確保するかが、ECを勝ち抜く一つのポイントとなってくる。今回は、車のアクセサリーグッズを世界に向けて販売されている JDM Tsurikawa のオーナーであるペピノ ジョンクリストフ氏と中田真未氏に商品発送のコツや出荷作業の効率化について伺った。



――海外販売を始めたきっかけは?

このビジネスは、2015年にはじめました。最初は、eBayで日本国外のお客様をターゲットにした車関連のアイテムを売る副業からはじめたのです。海外販売を始めてから、その中で、1〜2種類の商品が特にeBayで人気があることがわかりました。eBayで売りはじめて一年経った頃から、自分のオンラインストアを持つことを計画しはじめ、ブランドイメージなどを自由にカスタマイズできるShopifyでショップを作りました。Shopifyの店舗をはじめてから半年〜1年後くらいで、売り上げも伸びてきて、出荷作業などを妻にも手伝ってもらうようになりました。

―― 「JDM Tsurikawa」はどんなECサイトですか?

JDM Tsuriwakaショップでは、「つり革 = Tsurikawa」をメインに販売しています。つり革は、eBayで様々なものを販売した中でも、一番人気の商品だったんです。これは私にとっても驚きでした。


▲「JDM Tsurikawa」の取扱商品

日本の70〜80年代の車文化の中で、特に暴走族がつり革を車やバイクのアクセサリーアイテムとしていたムーヴメントがあったのです。これは、私も、国外のお客様も、とても面白い文化背景だという想いから始まり、メードインジャパンのつり革を扱い、世界中にいらっしゃる顧客への販売をスタートしました。アメリカにいらっしゃるクルマ好きの方々の中で「BOSOZOKU」という言葉と日本の自動車文化が、2年ほど前に大きなブームとなり、現在はカーアクセサリーとしてはメインストリームになっています。そして、私たちJDM Tsurikawaは、車のアクセサリーとして海外につり革という商品を販売する最初のセラーとなったのです。

現在、9割の注文はアメリカからのご注文です。他にもカナダ、オーストラリア、欧州諸国などからも注文がきます。

―― 出荷数が増えると出荷作業は大変だった?

2015年に事業を開始した際は、最初の3年間は自分たちで出荷作業をしていました。全て日本郵便のスモールパケットで、封筒に手書きで宛先を書き、エアメールのラベルを一つ一つ手書きで作成し、荷物に貼り付けたりしました。一つの商品を発送するのに大変な時間をかけていました。売り上げが上がるにつれて、一日の発送作業は、10〜20通に増えて、荷物の準備は、全て手作業なので、発送作業は大変になるばかりでした。

また、最初は、送料無料という戦略で、発送費用を安く提供しようということで、国際郵便の追跡サービス無しの発送方法を選んでいましたが、追跡番号がつかないので配達トラブルが発生した際の対応が大変でした。

―― そこで出荷自動化は必須と考えた?

京都で行われたShopify meetというイベントに参加した際に「Ship&co」のことを知りました。発送件数がそれほど多くなくても利用できるアプリということで、ぜひ試してみようということで始めました。Ship&coを導入してからは、大変便利にラベル作成ができるようになり、そのころはフェデックスと契約する前でしたので、全て国際郵便のeパケットで発送するようになりました。追跡番号もつくようになり、以前のトラブルも解消しました。

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