2022.05.18

「eBay」、2022年1‐3月の越境ECトレンド公開 カメラ、自動車パーツ、楽器の売れ行き伸長

オンライン・マーケットプレイス「eBay(イーベイ)」への出店を通じ、日本セラー(販売者)の越境EC(海外販売)を支援するイーベイ・ジャパンは5月17日、2022年度第1四半期(1~3月)の期間に、日本セラーから出品されたアイテムの販売動向を発表した。カテゴリーランキングでは、カメラ、自動車パーツ、楽器が上昇した。売れ筋ランキングでは、ポケモンカード関連が7期連続で1位となった。ウクライナへの「eBay」を通した支援も世界中で広がりを見せた。

【<画像8点>「高額取引商品」「売れ筋日本限定グッズ」はこちら 】

イーベイ・ジャパンは、2022年度第1四半期の「eBay」における日本セラー(販売者)によるアイテム販売動向を公開し、越境ECのトレンドを読み解いた。

売れ筋商品ランキングでは、昨年12月に発売されたポケモンカードの新作「ポケモンカードゲーム ソード&シールド」のハイクラスパック「VMAXクライマックス BOX」が前期(2021年10~12月)に続く1位となった。ポケモンカード関連は、2020年第3四半期から7期に渡り首位を明け渡しておらず、需要はまだまだ高いとしている。

【売れ筋商品ランキング】


続く2位はポータブルゲーム機の「ニンテンドー3DS LL」、3位は遊戯王カードと「マジック:ザ・ギャザリング」のコラボカードだった。4位には、アニメ映画「呪術廻戦」の日本公開時に限定プレゼントされたグッズがランクインした。アニメやキャラクターのグッズは、このような日本でしか手に入らないものの人気も高く、世界からコレクターが集まる「eBay」ならではの特徴を表している。

そのほか、売れ筋ランキングに登場した日本限定商品として、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが人気アニメ「鬼滅の刃」とコラボレーションしたポップコーンバケツなどを紹介した。同ポップコーンバケツは、場内のポップコーンスタンドでのみ購入可能というレア感と、見た目のインパクトの高さもあり非常に人気を集めたとしている。

スターバックスが世界で展開しているいわゆる“ご当地マグカップ“の「Been There Series」や、日本の桜をあしらったマグやタンブラーを展開する「SAKURAシリーズ」最新版も世界のコレクターが注目した。高額で取引された例として、約160万円で購入された日本生まれのフィギュア「BE@RBRICK」もピックアップした。日本の家具メーカー・カリモクとデザイナーのHAROSHIとコラボした限定アイテムで、職人がハンドメイドで仕上げた逸品となる。

カテゴリー別取引額ランキングでは、最近の円安の影響による高額商品の取引増加が順位にも現れる結果となった。1位は「レディースアパレル&バッグ・ブランド小物」、2位には「アニメアート&キャラクターグッズ」、3位には「時計・パーツ&アクセサリー」がランクインした。1位の女性向けのブランド品は不動の人気を見せたが、2位以下の順位に変動がみられる結果となった。4位・5位のフィルムカメラやレンズ、7位の「オートーパーツ(車関連)」、10位の「ギター・ベース」は、100万円以上で取引される商品が増えたことで平均単価が上昇し、ランクアップを果たした。

成長率で見ると、エルメスなど100万円を超える商品が好調な女性向けのブランド品が成長率でも1位となった。2位には、日本車人気によるカスタマイズ需要が高まっている「オートーパーツ(車関連)」が今回もランクインした。3位は成長率で初のランキングとなる「ギター・ベース」だった。レアなギターが100万円以上の高額で取引されるケースが増え、急成長のカテゴリとなった。

【成長率TOP3(前年同期比)​】


1万ドル以上の高額取引商材は、前期に引き続きブランドバッグ、腕時計の2カテゴリーで取引総額の約8割を占めた。フィルムカメラやレンズもCanon、Mamiya、Contaxなどが人気で3位に続いている。そのほか、自動車パーツやギターも高額取引が増えている。MLBやNBA選手のスポーツカードも「eBay」では需要が高く、日本から出品されたNBAレジェンド選手のデニス・ロッドマンのカードが約244万円で取引された。

2月から続くロシアの軍事進攻は世界中の流通や取引に影響を与えている。世界中の人々をつなぐマーケットプレイスを運営するeBayでは、軍事侵攻に遭うウクライナに一刻も早く平和な日々が戻ることと、不安な日々を過ごされているウクライナの人々の助けになることを願い、2月以来さまざまな取り組みを行っている。

ウクライナのeBayセラー(販売者)に対しては、出品手数料を免除し、出品者を出荷遅延ペナルティやネガティブフィードバックから保護している。また日本を含む世界中のセラーに「eBay for Charity」を通じた販売価格の1部(10~100%を自由に選択)の寄付を呼びかけた。セラー、バイヤーの双方が簡単にチャリティに参加できるこの取り組みにより、第1四半期に集まった寄付金は3600万ドル(約44億円)にのぼり、前年同期比2%増となった。そのほか、ウクライナの子どもたちを支援するためのチャリティーオークションも実施した。

イーベイ・ジャパンでは、日本語でセラーの販売を支援する無料サポートサイト「セラーポータル」を提供しており、この3月からトレンド把握に欠かせないコンテンツの「マーケットレポート」を拡充。レポートを紹介する売れ筋主要カテゴリーがこれまでの倍となる16カテゴリーに増えた。さらに従来から公開していた人気ブランドや売れ筋商品を月次でまとめたレポートに加え、新たにカテゴリーごとに「ebay.com」でよく検索されている検索ワード上位100位と購入総額のデータのダウンロードが可能になった。需要やトレンドの把握や出品商品の選定はもちろん、現在出品している商品のタイトルによく検索されているワードを入れるなどの工夫にも役立ち、セラーからも好評を得ている。

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