2022.05.01

老舗酒蔵・第一酒造によるウクライナ支援の日本酒に注文殺到 累計販売数4500本に

島田嘉紀社長

創業延宝元年(1673年)の老舗酒蔵・第一酒造は、「地元で愛されるからこそ地酒」をポリシーに、酒の製造・販売を行っている。自社ECサイト「第一酒造オンラインショップ」でも日本酒の販売を行っており、リピーターが多いそうだ。今年3月には、ウクライナ支援のため、売り上げの全額を寄付する企画商品を発売した。第1弾のウクライナ支援商品は即完売となった。その後も続々と支援が集まっているという。

同社は、自社の水田で社員が栽培する酒造好適米などを原料に、酒作りを行っている。「『関東の三銘酒』とも言われている。コメ・水・造りの全てにこだわって、少量の小仕込みを行い、ふくよかで洗練された味わいの逸品を生み出している」(島田嘉紀社長)と話す。

自社ECでは、季節ごとに販売される酒類など、限定商品の人気が高いそうだ。

その中でも、最も人気の商品は、年末限定で製造する「開華 大晦日しぼり」だという。大晦日にしぼったお酒を瓶に詰めて、即日出荷するそうだ。


▲「開華 大晦日しぼり」

「『元旦にしか飲めない、一番新鮮なお酒』として、毎年好評となっている」(同)と言う。今年も、帰省のお土産として購入する人が多くいたという。コロナで帰省ができない場合のギフトなどとして購入する人も多かったそうだ。

「今後も地元・栃木とのつながりを大切にしながら、より多くの人にお酒を届けたい」(同)としている。北米や欧州、香港、韓国、台湾、シンガポールなど海外への輸出も行っているそうだ。

同社では、ウクライナ支援のために、商品の売上金を寄付する取り組みも行っている。

島田社長は「現在行われている戦争に、より多くの人が反対の声を上げ、ウクライナへの支援の気持ちを持つことが、戦争終結に結び付くものと考えている」と話す。

同社は3月14日、日本酒「NO WAR―ウクライナとともに―」を、自社サイトと実店舗で発売した。3月4日に販売を決定し、3月7日に発表したという。

同商品は300本限定で用意した。ECでの発売後は、注文が殺到し、すぐに190本売れたという。実店舗でも販売するため、ECでの注文の受け付けを即中止したという。商品自体は1人1本限定だったが、寄付額を増やすため、販売価格よりもあえて高額で購入する人も少なくなかったそうだ。


▲第2弾商品「NO WAR -ウクライナとともに- (純米)」

3月18日には、第2弾商品の予約販売を開始した。ECでは2700本、通信販売や実店舗などの販路も合わせると合計で4200本が売れたという。

ウクライナ支援の商品は、累計4500本が購入された計算になり、数多くの支援が集まっている。

第2弾商品については、製造原価や流通経費を差し引いた売上代金の30%を、ウクライナ支援のために寄付するとしている。

第2弾商品は、同社の主力商品である特別純米酒。1450円(税込)で、現在もECサイトで販売を行っている。


「第一酒造オンラインショップ」
https://shop.sakekaika.co.jp/




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