2020.04.08

【eBayが分析!世界が求める日本商品】フィルムカメラの人気復調の兆し


日本企業が海外販売する理由は?


日本企業が海外向けに販売しようと思わなければ、「eBay」で日本企業が販売しているカメラの人気が高まることもありません。日本企業が海外に販売使用考える理由は、海外のEC市場の成長性があると考えられます。

海外のEC市場は二桁成長を続けており、大きなビジネスチャンスがあります。そのため、セラーの参入も著しい状況にあります。日本のEC市場は人口減の影響もあり、一桁成長にとどまっています。

海外には、日本よりも購入者人口が多い市場もあります。純粋に買い手の絶対数が日本よりも海外の方が多いのです。「eBay」の1年間の取引高だけで、日本の物販EC市場と同じくらいの規模があります。

例えば、アメリカの例でいうと、カメラの購入者のボリュームゾーンである60歳以上のグループは、ベビーブーマーと呼ばれており人口は約7400万人いると言われています。日本のベビーブーマー世代の人口は約3500万人であることから、日本の同年代層の約2倍以上の人口がアメリカだけでもいることが分かります。

ベビーブーマーに加えて、近年ではミレニアルと呼ばれるデジタル世代の間でフィルムカメラの人気が高まっています。スマートフォンの普及により、いつでもどこでも簡単に写真を撮れる環境が整っているものの、知識やスキルが乏しくても写真が撮れることがつまらないと感じる若者も出始めています。


ミレニアル世代でフィルムカメラが人気

大衆とは異なり、本物志向を追求するヒップスターと呼ばれるような、奇抜でおしゃれな服装、芸術や文学、誰も知らないようなマイナーな音楽などを好む若者の間でフィルムカメラの人気が高まっています。

旧来からのターゲットそうであるベビーブーマーに加え、ミレニアル世代の中からも日本のカメラを求める動きが増え、ニーズが膨らんでいます。結果として日本で売るよりも、高回転で販売できるため、多くの中古カメラが日本から「eBay」を通して海外に販売され始めているのです。

現在、日本から中古カメラを販売するセラーの中には、国内ECと越境ECの在庫を連動し、同時に販売するケースが増えています。国内ECよりも越境ECでより早く売れる商品が少なからず存在していると言います。

世界中が日本の名品を欲しがっている


Mamiya、Contaxといった日本でも人気なフィルムカメラがやはり海外でも高い人気を誇っています。越境ECの魅力は高回転、外貨での売り上げを作れること、買い手の絶対数が多いことですので、国内ECと越境ECの在庫を連携して、販売展開していくことで売り上げを最大化することができます。


「eBay」におけるカメラの販売データ(2020年2月)

インバウンド需要を取り込むためには、外客が物理的に日本を訪れる必要があります。越境ECではそういった手間が不要であることから、海外市場の買い手へのリーチという意味では無限の可能性があります。

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