2021.11.26

Amazon、ホリデーシーズンに向けて配送体制を大幅強化 物流拠点の拡大や配送サービスを拡充

Amazonは11月25日、ホリデーシーズンを前に物流拠点と配送拠点のインフラをさらに強化し、万全の体制を整えたと発表した。物流拠点の面積の拡大、配送拠点の新設による配送ネットワークの強化、受け取り場所の拡大による選択肢と利便性の提供、東京での「当日便」強化などによる配送のスピード化を図り、日本全国の顧客に迅速かつ信頼性の高い買い物体験を提供する。

Amazonは、ホリデーシーズンに向けて配送体制の大幅な強化を図った。1つ目のポイントは、物流ネットワークの拡充による販売事業者向けの商品保管スペースの拡大だ。Amazonは、日本における物流ネットワークの拡充を行っており、2021年9月には東京都青梅市に、同年10月には千葉県流山市に、それぞれ新たなFCを開設した。これにより、保管容量は前年比10%増加し、「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を利用する中小規模の販売事業者が利用可能なスペースも増加した。現在、国内の約20カ所のフルフィルメントセンター(以下:FC)では、約40万立方メートル以上の保管スペースを確保した。新しいFCには、「Amazon Robotics(AR)」をはじめとした高度な技術と自動化を導入しており、顧客の要望にスピーディーに対応する。


2021年9月に稼働した「アマゾン青梅フルフィルメントセンター」

配送ネットワークを強化し、配送サービスの充実も図った。東京都、千葉県、埼玉県に新たに5つのデリバリーステーションを開設し、配送ネットワークを強化した。これにより、Amazonの配送拠点は全国で約30カ所となった。また、比較的人口の少ない宮崎県、大分県など様々な地域で、地元の配送業者がラストワンマイルの配送サービスを担う「デリバリーサービスパートナープログラム(DSP)」によるデリバリーパートナーのネットワークを構築。加えて現在、東京都、大阪府、千葉県、埼玉県、神奈川県などの日本全国の都道府県で、何千人もの「Amazon Flex配送パートナー」との連携も実施。自身のペースで自由に働くことができる「Amazon Flex」により、さらに配送ネットワークを拡大し、購入者はより迅速な配送、夜間や週末、不在時の配送、再配達など、充実した配送サービスが利用可能になったとしている。

購入者へのさらなる選択肢と利便性の提供にも注力した。「置き配指定サービス」を30都道府県で導入し、対面での商品受け取り不要という利便性を多くの顧客に提供している。「置き配指定サービス」の設定は、注文確定画面で初期設定の玄関への置き配から、購入者の指定した場所への置き配に変更が可能。宅配ボックス、ガスメーターボックス、自転車のかご、車庫、建物内受付/管理人から選択でき、「対面で商品を受け取りたくない」「配達時に玄関口で対応できない」といった多様な要望やライフスタイルに合わせて便利なサービスを提供する。

さらに、東京都、埼玉県、千葉県、大阪府など23都道府県に1800台以上の「Amazonロッカー」を設置し、商品の受け取り場所の拡大を図った。これにより、より多くの顧客に簡単・便利に商品の受け取り方法を提供する。新しい「Amazonロッカー」は、完全な非接触型で、購入者はバーコードリーダーやタッチスクリーンの代わりに、Bluetoothを使ってロッカーを開けることが可能。アプリ上の案内も簡素化され、受け取りたい場所のロッカーの探しやすさも向上した。


「Amazonロッカー」のイメージ

オートロックのマンションへの配送を効率化する「Key for Business」のサービスエリアも拡大した。2021年3月に日本で導入した「Key for Business」は、マンションのオーナーまたは管理会社の承認の上で、Amazonが委託した配送業者や配送ドライバーにより専用の配送アプリでマンションのオートロックを解除できる仕組みで、受け取り手が不在でも、玄関等への置き配が可能になった「Key for Business」は現在、10都道府県(北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県)の800棟以上のマンションで利用できる。


オートロックのマンションへの配送を効率化する「Key for Business」のイメージ

よりスピーディな配送にも対応を図った。Amazonはプライム会員に対し、より高い水準のサービスを行うため様々な配送オプションを提供しており、2009年には、午後1時までに注文した商品を同日午後6時から午後10時の間に受け取ることができる「当日便」を日本でも導入している。先日、東京における「当日便」のスピード化を図り、購入者は、対象となる21区に配送する最大150万点の商品を注文からわずか数時間で受け取ることが可能となった。その他、翌日または翌々日にお届けするサービス「お急ぎ便」を、Amazonプライム会員は無料、それ以外の利用者は510円の配送料で提供。希望の配送日時を指定できる「お届け日時指定便」は誰にでも無料で提供している。

また、Amazonは2021年を通して、物流・配送ネットワーク全体で数千人規模の雇用機会を創出してきた。さらに、ホリデーシーズンの顧客の需要増に対応し、商品の保管能力と配送能力を強化するため、約3000人の追加の雇用機会を創出したとしている。

今回の配送体制の強化ついて、アマゾンジャパン アマゾンロジスティクス ディレクターのアヴァニシュ ナライン シング氏は、「FCおよび配送ネットワーク全体の強化により、繁忙期のホリデーシーズンはもちろん、それ以降も、お客様が必要とする利便性をご提供し、シームレスで迅速かつ信頼性の高いサービスで安全に商品をお届けすることで、お客様をさらに支援いたします。Amazonは、配送体制とサービスエリア拡充、そして販売事業者の皆様を支援すると同時に、地域社会における直接的・間接的な雇用機会創出に、引き続き尽力して参ります」とコメントした。




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