2020.04.05

山ト小笠原商店、9日で注文5000件超 コロナで窮地の北海道グルメ救う挑戦

「北海道ふっこう『復袋』」が人気


「楽天市場」の仲間が拡散


3月26日の発売後、まず販売を後押ししてくれたのが、「楽天市場」の仲間たちだった。山ト小笠原商店は「楽天市場」でも多くの賞を獲得している有名店であり、小笠原社長の顔は広く、全国に仲間がいる。フェイスブックに「復袋」発売について投稿すると、数日で200件近くシェアされた。小笠原社長も「2012年からフェイスブックをやっているが、こんな反響は見たことない」と驚きを隠せない。

「楽天市場」の担当者にも「どうしたら多くの人に『復袋』を知ってもらえるか」と相談した。楽天会員限定の高ポイント還元サービス「スーパーDEAL」での拡販を薦められ、販売を開始。すると「スーパーDEAL」の食品カテゴリーのランキング上位に食い込み、さらに売り上げを伸ばすことができた。

「楽天市場」全体のデイリーランキングでも食品カテゴリーで「復袋」が軒並み上位にランクインしている。「楽天市場」も「コロナウイルス関連緊急施策」として観光客の減少や物産展の中止で苦しむ店舗を支援する販売ページを開設。その販売ページからの流入もあるという。


「楽天市場」のデイリーランキング「食品・その他」カテゴリーの上位を独占(4月5日時点)

注文が集中する中、長年配送を委託しているヤマト運輸にもサポートしてもらったという。出荷や商品の受け渡しがスムーズに行くように理解を得ることができた。

同じような取り組みが広がるのは歓迎


「さまざまな方のおかげで多くの注文を頂いているが、これで満足しているわけではない。現在販売している商品はもともと、物産展で売れるはずだったものであり、観光客の減少などで売れなくなった土産物の分をカバーでいているわけではない。注文していただいたコメントを見ていると、大変ありがたいお言葉を頂いている。ただ、北海道が新型コロナウイルスに苦しんでいるという認識はそこまでないように感じた。東京などの感染拡大に注目が集まっているからだろう。一方、巣ごもり消費のニーズを感じている。より多くのお客さまに知っていただくためのアプローチもさらに工夫が必要だ」(小笠原社長)と話す。


「楽天市場」や通販・ECのチャネルを通じた窮地打開のための販売企画は、「復袋」だけではない。さまざまな企画が始まっており、小笠原社長はこの流れは良いことだと見ている。


「楽天市場」では「コロナウイルス関連緊急施策」として全国のグルメの販売を支援

「『楽天市場』の出店者の方は、『復袋』がランキングに入っているのを見て、こういう売り方があると理解し、同じように地元産品の販売企画を練る店舗が増えていくと思う。そういう動きは歓迎すべきことだし、わたしたちもさらに頑張りたい」(同)と語る。


「北海道お土産探検隊」

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