2021.11.12

アリババ、今年の「ダブルイレブン」流通総額は9.6兆円 前年比8.5%増、過去最大の29万ブランドが参加

アリババグループは11月12日、今年で13回目となる「天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル」(以下:「天猫ダブルイレブン」)が終了し、GMV(流通総額)が前年比8.5%増5403億元(約9兆6173億円)に達したと発表した。堅調な成長を維持した。

「天猫ダブルイレブン」は、第1期の販売期間を2021年11月1日~11月3日(予約販売期間10月20日~10月31日)、第2期の販売期間を2021年11月11日(予約販売期間11月4日~11月10日)として開催。2021年11月1日~11月11日の11日間のGMV(流通総額)は、5403億元(約9兆6173億円)に達した。

加盟店と消費者がオンラインショッピングの価値について認識を深めるためのイベントとして、2009年にわずか27社のマーチャントの参加で始まった同イベントは、今年は過去最大となる29万ブランドが参加した。その内65%が中小企業、工業地帯にある製品メーカー、新ブランドだった。新興地域にある農業地帯は、農業製品のGMV(流通総額)が前年比20%増となるなど好調な販売を記録した。

その他、「2021年天猫ダブルイレブン」のハイライトとして、78のブランドの売上高が去年の1000万元レベルから1億元を突破し、698のブランドの売上高が100万元レベルから1000万元レベルに増加した。商品を購入した消費者の内、45%以上が1990年以降および2000年以降生まれで、2000年以降生まれの消費者は前年比で25%増となった。

2000以上のマーチャントが、エコ製品を展示する「Tモール」(アリババのBtoC ECプラットフォーム)内の特設売り場「グリーン会場」に参加し、約50万点の環境負荷が少ないエコ製品を提供した。1600以上のブランドが「Tモール」における新規会員獲得キャンペーンに参加し、のべ9700万人以上の新規会員獲得につながった。

2万9000以上の海外(中国国外)ブランドが参加し、海外から中国消費者へ商品を販売するためのアリババの越境ECプラットフォーム「Tモール・グローバル」で130万以上の新商品が発売された。海外ブランドの内、2800以上のブランドは初参加となった。11月1日から10日の期間は、90の新興ブランドがそれぞれの所属細分化カテゴリにおいて、3年連続で売上高トップブランドとなり、275の新興ブランドの売上高が3年連続で前年比で倍増した。

また、11月1日から10日までの期間で、中国の大学や都市コミュニティでラストワンマイルの配送を担う約350台の自律型配送ロボット「小蛮驢(シャオマンリュ)」が、100万個以上の荷物を配送した。これは2020年9月から2021年9月までの過去1年間に「小蛮驢」が届けた荷物数を上回ったことなどを挙げた。

こうした結果を受け、アリババグループ バイス・プレジデントの楊光氏は、「今年の天猫ダブルイレブンでは、ダイナミックな中国の消費経済を反映して、安定した質の高い成長を実現しました。また、天猫ダブルイレブンの持つプラットフォームとしての力を、社会的責任を果たすために活用しました。今年のフェスティバルは、持続可能な未来の構築に向けた当社の取り組みの一環として、意義深い節目となりました」とコメントした。

なお、アリババグループでは、今年の「天猫ダブルイレブン」の開始に先立ち、全システムおよびオペレーションをパブリッククラウドに完全に移行した。アリババのEコマース・ビジネスを支える重要な役割を担う河北省張北県にあるアリババクラウドのデータセンターでは、再生可能エネルギーの利用により、2万6000トン以上の二酸化炭素排出量を削減したとしている。



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