2021.11.02

渋沢栄一の「論語と算盤」に見る、企業経営におけるサステナビリティー【オートストアシステム セミナーレポート⓵】

渋沢栄一氏の写真は深谷市所蔵。右は渋澤健氏


30年スパンで起こる大変革


歴史は繰り返すといわれるが、社会を大きく変える事象は30年おきに訪れると考えている。例えば、明治維新、第一次世界大戦、第二次世界大戦、バブル崩壊など、日本の経済を変える大きな事象は、おおよそ30年スパンで起きてきた。その間に、西洋文化の日本への流入や高度経済成長が起き、新たな経済を形作ってきた。1990年以降、失われた20年と言われた。その間に何が起きたかはさまざまな人が研究中だが、いままた、コロナ禍で世界経済が大きく変わる事象が発生した。

コロナ禍で経済の破壊が起きた後、次に起こるのは、人口の減少とデジタルネーティブの増加だと考えている。デジタルネーティブな人材がベンチャーを起業し、新しい技術でイノベーションを起こしていく。都市部と地方には人口格差があるが、デジタルが豊かにしていくのではないだろうか。


時代に適応した設備投資を


渋沢栄一の視点で、「物流業界」に目を向けてみよう。

今では、eコマースで商品を注文すると、翌日には商品が届く時代になっている。

この便利な仕組みのバックエンドを、だれが支えるのかが問題だ。昼間でも夜中でも、人がこの裏側を支えるとすれば、大変な労力がかかることになり、渋沢栄一の唱えた「論語と算盤」の考えにも、逆行するだろう。

ところが、今では、20世紀には考えられなかったことが、デジタルと新しい技術によって実現できるようになっている。24時間365日体制のEC物流のバックエンドを、オートストアシステムが提供するロボットストレージシステムなどのテクノロジーが、支えられるようになっているのだ。

eコマースを実施する企業は、こうした物流を効率化する技術に対して、積極的に投資すべきではないか。社員や環境に負担をかけ続けては、将来的に、さらに加速していく時代の流れに適応できなくなる。

年商規模が50億円、100億円と大きくなればなるほど、長期的な設備投資に踏み切れなくなることがある。ただ、重要なのは、「足元のそろばん勘定だけでは、先を見ることができない」ということだと考えている。




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