2021.10.14

【3大モールの“次”を探る】「携帯キャリア系」「外資系」の成長分析から「SNS」「Shopify」のモール化予想まで


若年層に強い「Qoo10」のポテンシャル


総合モールの成長株といえば、「Qoo10」だ。もともと韓国のコスメやアパレルに強く、他のモールにない品ぞろえと「お得」を演出するマーケティング施策で、20~30代女性の強い支持を集めている。


▲20~30代女性に強い支持を得ている「Qoo10」

2018年にeBayグループに入ってからは、テレビCMなどのマスマーケティングを積極的に展開。「Qoo10」ブランドの認知を拡大し、顧客層の幅も広げている。商材もコスメやアパレル中心から、家電やインテリア、食品など品ぞろえの幅を広げている。


▲イメージキャラクターに川口春奈さんを起用しCM展開

総合モール化を進めているが、やはり一番の強みは、アクティブな若年層の顧客を抱えていることだ。今後、消費の主役となるミレニアル世代を押さえていることで、顧客の成長とともにECモールの成長も期待できる。


「メルカリ」がBtoC本格参入


フリマアプリ最大手のメルカリは10月7日、メルカリ内にECサイトを構築できる「メルカリShops」の本格提供を開始し、BtoCのECモール市場に参入した。月間利用者数が2000万人を超える「メルカリ」に、EC企業も出店できるようになったのだ。


▲「メルカリShops」でBtoCも販売できるように

スマホネーティブであり、ユーザビリティーの高い売り場で販売できるチャンスは魅力的だ。既存の「メルカリ」ユーザーはお得な商品を求めているため、新品の商品を通常の売り方で売れるかどうかは未知数ではある。

ただ、商品の販売で得た売上金を活用し、お得に新品も購入したいというニーズは必ずあるはずだ。「メルカリShops」から、どのような成功モデルが誕生するか注目が集まる。


完全日本語化進める「eBay.com」


海外勢力の日本展開にも注目したい。「Qoo10」の親会社であるeBayは今年8月、グローバルで展開するECモール「eBay.com」の日本語サービスの提供を開始した。2022年までにフルローカライズ(完全日本語化)の実現を目指すという。


▲「eBay.com」は日本語化を進めている

eBayはコロナ禍に越境ECが活性化したことを受け、重点地域のローカライズを強化する方針を打ち出してている。その強化国として日本が真っ先に上がったという。

ローカライズにより、日本の顧客を取り込み、「eBay.com」を国内取引の規模においても上位に入る規模に成長させたい考えだ。

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