2021.09.07

ACD、中国大手ECモール「京東」に「全日空海外旗艦店」開設 テンセント経済圏生かし販促から販売まで支援

ANAホールディングスが出資する中国市場開拓支援サービスを提供するACDは9月2日、中国向けオンラインショップ「全日空海外旗艦店」を中国の大手ECプラットフォーム「京東(JD.com、以下:京東)」に出店した。テンセント社のメッセンジャー「WeChat」と機能連携する「京東」への出店により、アプリテンセント経済圏を活かした販促から販売までの一気通貫した支援を提供し、海外における更なる販路の拡大を図る。

【<画像5点>「全日空海外旗艦店」のページやサービスのイメージはこちら】

「全日空海外旗艦店」は、日本の特産品や逸品を全日空の冠のもと安心・確実なスキームで届ける中国向けオンラインショップ。越境EC実績を認められ、2020年にアリババ社よりオファーを受け、中国市場最大のECプラットフォーム「Tmall Global(天猫国際)」に出店しており、このたび中国EC市場第2位に位置する「京東」への出店を開始した。

「京東」は、10億人以上の利用者を持つメッセンジャーアプリ「WeChat」を運営するテンセント社から出資を受けており、「京東」と「WeChat」の機能は双方に連携する事が可能という特徴を持つ。これにより「WeChat」で情報を取得した人が、ワンタップで「京東」の商品購買ページに遷移し、そのまま決済して商品を購入することが可能となっている。


サービスのイメージ

ACDは、「WeChat」でのミニプログラム構築事業、ライブコマースを行うアプリライブ配信事業も手がけており、「WeChat」内に2020年に実装された短尺動画・LIVE配信機能「WeChat視頻号(チャンネル)(以下:視頻号)」において、自社公式チャンネル「日本旅游指南」を運営している。「日本旅游指南」は、日本で1番最初に「視頻号」の越境LIVEライセンスを取得している公式メディアで、日本の製品・観光情報を発信。在日中国人によるLIVEを365日毎日配信しており、短尺動画の延べ再生数800万回以上、日本からのLIVE配信1回につき平均4万人視聴を超える規模に成長している。

今回の「京東」への「全日空海外旗艦店」出店により、メディアである「日本旅游指南」から「全日空海外旗艦店」を通したライブコマースが可能となった。短尺動画やLIVE配信で商品の興味喚起を行い「京東」で購買に繋げる形で、認知~購買までのシームレスな支援を提供。日本企業初となる、テンセント経済圏を活かした販促から販売までの一気通貫した支援を行うとしている。


「日本旅游指南」でのライブコマースの遷移イメージ

新型コロナウイルスの感染拡大により、中国人の消費行動は大きく変化した。海外との往来が制限され、国内でもリアルでの消費がECでの消費にシフトしつつあり、中国の2020年のEC 小売額は、前年比10.6%増の11 兆7601億元(約188兆1616 億円)に達した。小売総額に占めるEC小売額のシェアも30%まで拡大した。中国ECでEC市場シェアの第2位に位置する「京東」は、2021年3月末時点の過去12カ月間のアクティブユーザー数が5億人にせまり、前年同期比29%増加と過去最大の増加幅を記録した。

日本国内においても、新型コロナウイルスの影響などにより国内での販売が伸び悩み、海外市場向けに商品を展開しようとする企業が増加している。こうした背景を受け、中国向けオンラインショップ「全日空海外旗艦店」の更なる販路の拡大を図るべく、「京東」への出店、取り扱い製品の販売を開始に至ったとしている。



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