2021.09.05

ランクアップ、コロナ禍に「会える通販」目指す 顧客との交流増やすオンラインイベントの工夫とは?

通販事業を展開するランクアップはこのほど、新型コロナウイルスが蔓延し始めた2020年3月頃から積極的に開催しているオンラインイベントでの自社の工夫として、「成功するオンラインイベント3つの心得」を公開した。対面でのイベント開催が困難となり、オンラインに切り替えたという同社だが、リアル開催の時より更に幅広いタッチポイントを持つことができる機会として活用しているとし、その理由にファンを大事にする「企画の心得」、リアル感が人気だという「イベント当日の心得」、アンケートによる改善をすすめる「イベント後の心得」を挙げた。

オリジナルブランド「マナラ」などを展開し、通販事業を手がけるランクアップでは、2020年3月からオンラインイベントを積極的に開催しており、これまでの総参加者数は2765名(2021年7月時点)となった。従来も対面での顧客とのイベントはあったが、新型コロナウイルスの流行以降は開催が困難となり、オンラインイベントに切り替えた。地方や海外から参加するユーザーも増え、リアル開催の時より更に幅広いタッチポイントを持てる機会として活用しているという現在では、月に2回以上のオンラインイベントを開催し、参加者からも高評価を得ているという。

「会える通販」を目指して、積極的に顧客とかかわりを持てるイベントを開催しており、毎回のアンケートでは高い満足度を得ているとともに、リピートする参加者も多いとし、自社の行っているオンラインイベントの工夫を「成功するオンラインイベント3つの心得」として紹介した。


【ポイント1「企画の心得」】

人気の秘訣は企画にあり 社長自ら立案


ランクアップでは、販売促進部の中に“ファンが一番大事チーム”という部署を設けている。主な業務は、顧客の信頼を深め、熱狂的なファンになるきっかけを作ることだという同チームは、新規の顧客や「マナラ」の愛用者に向けた様々なイベントの開催や「MANARA with」というファンサイトの更新により、顧客とのタッチポイントを多く、そして深くしていくことに注力している。オンラインイベントも、“ファンが一番大事チーム”が運営のメインとなり開催しており、2020年4月から2021年8月末時点で、計12回のオンラインイベントを実施している。

同社では、社長が自ら毎回のオンラインイベントの企画を立案している。岩崎裕美子社長は、「何度も開催しているため、実はいつもコンテンツ決めに困ってしまうのです。しかもオンラインは単調になりやすいので、見ていて飽きが来ないよう、動きのある画面になるよう気を付けて、私を中心にチームみんなで考えています。何度か開催してわかったことは、何か特別な面白いことをしなければいけないわけではなく、製品の良さと使い方をしっかり伝えることが満足度につながるということです。『マナラ』は通信販売が主で、直接お客様との接点を持つ機会が少ないため、映像だからこそわかりやすく、使用方法を伝えられています。使用方法は当たり前のようでいて、意外と間違えているお客様も多いのです。オンラインイベントは製品の良さや会社の姿勢・雰囲気を、温度感をもって伝えられる貴重な機会です。ですから私もイベント内で社長として声を届ける機会を持つことで、親近感や信頼感を持っていただきやすくなると感じています」と述べた。


岩崎裕美子社長

オンラインイベントのテーマは、「オンライン映えメンズ向け講座」から「ポイントメイク講座」など多岐にわたるため、開催に携わるメンバーは毎回異なるが、登壇するのはランクアップの社員となっている。基本的な運営は“ファンが一番大事チーム”が行うが、ときには部署をまたいで出演を依頼することもある。例えば店舗運営部の部長や製品開発部の社員が登壇者となり、イベントの企画に携わるなど、自社製品を愛用する社員たちがイベントの準備・開催においても活躍している。

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