2021.09.06

【市場調査(値上げ・品不足)レポート】 原料の値上げや不足、ECへの影響は


収益改善に直販強化


回答の中には「直販を強化していく」とするコメントが複数あった。さまざまな値上げによって、卸販売では利益が確保できなくなったことが理由だ。

直販強化による利益の確保が進めば、商品を仕入れて販売する販売店には、新たな影響が出ると予測される。小売店各社は、メーカーや商社の動向を注視して対策を練っていく必要がありそうだ。


値上げが進んでいる原材料や商品


食品宅配系は値上げの影響なく


生鮮品や弁当を販売する食品宅配系企業では、原材料の値上げによる影響はほぼ受けていないようだ。その理由に、会員制で次年度の食材や容器などを一括で仕入れるという特有の仕組みがある。

オイシックス・ラ・大地の食品EC「Oisix」、食品宅配の「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」では、生産者と年間で契約を結んでおり、もともと価格に左右されないという点が会員から支持されている。広報担当者は「原料や容器の値上げの状況は、長期的に起きており、常になんらかの対応をしている状況だ。値上げを起因とした業績へのマイナス影響などはない」と説明している。

冷凍食品を主力にするエスエルクリエーションズは「メニュー品は、来年の3月まで掲載されている価格で販売する予定で、値上げは今のところ予定していない」と回答。

ワタミも「容器や食材などが値上げしていることは承知しているが、価格に転嫁するほどではなく、毎週のメニューで採用する材料を調整でき、対応できている」とコメントしている。

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