2021.09.06

【市場調査(値上げ・品不足)レポート】 原料の値上げや不足、ECへの影響は

経済回復と新型コロナの感染拡大が同時に進んでいる中、原材料の値上げや品不足の影響が本格化している。異常気象の影響もあり、特に、食品の原材料が高騰を続けている。こうした状況はEC業界にどんな影響を及ぼしているのか。商品分野ごとに企業の動向をまとめた。

値上げ・品不足の原因とされる項目


秋口にも一斉値上げか


本紙はこのほど、EC事業者に対し、値上げと品不足について聞いた。

値上げについては、販売する商品によって内容は異なるものの、半数を超える事業者が「値上げ予定」「値上げに踏み切る」と回答した。値上げの時期は各社で異なったが、調査内容から推測すると、秋口には一斉に値上げが始まりそうだ。

値上げ幅は、仕入れ値、購入量、購入時のタイミングなどが異なるため、各社によってばらつきがみられた。また、円安が一段と進み、必然的に仕入れ値が上昇している。円安の推移は、2020年8月で1ドル105円だったが、21年8月時点では109円と、円安の状況が続いている。今後もこの傾向が長引けば、収益がさらに圧迫されることとなる。

物流コストの上昇も円安に続いて、ダブルパンチを与えている。「コンテナ不足」「人出不足による賃金高騰」の二つがあがっている。円安や物流コストは世界情勢との兼ね合いもあるため、避けられない要因となっている。

品不足の影響についての問いには、「原材料がない」という回答のほか、商品に必要な細かな部品などを事前に購入する「在庫確保」を重視するという回答もあった。

値上げ・品不足に関する各社の状況

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