2021.08.25

クックパッド、食関連メーカーの課題解決をサポートする新事業「クックパッド・アライアンス」を開始

クックパッドは8月24日、食品、調理器具、調理家電など食に関わるメーカー向けの新事業「クックパッド・アライアンス」を開始した。同社の持つデータやノウハウ、ネットワークを活用して、二ーズ調査から新商品開発、販促、販路拡大、顧客獲得までを支援し、食関連メーカーの課題解決と付加価値の創出をサポートする。

【<画像8点>クックパッド・アライアンス提携先メーカー】

「クックパッド・アライアンス」は、クックパッドが持つ多様なデータやノウハウを活用し、食品及び料理関連メーカーの課題解決を支援するマーケティングソリューションサービス。レシピサービス「クックパッド」のユーザー月間約5800万人の利用動向など内食ビックデータの活用をはじめ、広告事業を通じて培ったノウハウや小売企業とのネットワークなどを活用。売上拡大に必要不可欠な商品開発をはじめ、バリューチェーンの上流から下流まで多角的に事業をサポートする。

初期支援先企業として全国6社の食品・調理器具メーカーと提携を結び、事業支援をスタートした。初期支援先企業には、塩干し水産物の加工販売を行う下園薩男商店、十勝平野の素材を使ったオリジナルの和菓子を販売するとかち製菓、スーパーグレイン「ホワイトソルガム(白タカキビ)」の加工販売を行う中野産業、米粉・胡麻・大豆などの伝統食材やスーパーフードの加工・製造販売を行う波里、おにぎり専門店、味噌蔵、糀ドリンク専門店、酒蔵などを手がける和橋商店ホールディングス、圧力鍋・調理器具メーカーのワンダーシェフの6社が名を連ねる。



長引く新型コロナウイルス感染拡大の影響により、個人消費が落ち込んでいる。内閣府が発表する消費動向指数は2020年4月に大幅に低下し、その後持ち直しの動きはあるものの、依然として感染症流行前の水準には回復していない。特に、BtoCの中小企業・小規模事業者は消費動向の影響を受けやすく、食品製造業の99.5%を構成する中小企業・小規模事業者の経営環境は厳しい状況にある。中小企業庁によると、中小企業の付加価値の創出に向けた競争戦略として、特定のターゲットを対象に価格以外の点で差別化した製品やサービスを提供する「差別化集中戦略」を採る企業が多く、製造業では過半数の59.7%に登る。しかしながら、商材や販路、マーケティングに必要なデータの蓄積・ノウハウなどが乏しいため、良い製品やサービスがあっても適切なターゲットを選定しにくい、ターゲットへのアプローチ方法が限られる、認知されにくい、ファンを獲得しにくいなどの課題がある。

クックパッドは、レシピサービス「クックパッド」の利用動向や、食に関するトレンドを発信するオウンドメディアの反響、広告事業を通じて構築した小売・流通企業とのネットワーク、生鮮食品EC「クックパッドマート」の販売チャネルなど、様々なデータやノウハウ、ネットワークが蓄積されているとし、これらを活かし、食関連メーカーの課題解決と付加価値の創出をサポートし、収益拡大と食産業の活性化を後押しすることができればと考え、「クックパッド・アライアンス」の提供に至ったとしている。市場にあまり認知されていない良質な商品を普及させることで、生活者の料理における選択肢を増やし、同社のミッションである「毎日の料理を楽しみにする」の実現を目指す。

「クックパッド・アライアンス」の提供開始にあたり、クックパッド Japan 執行役員の北井朋恵氏は、「クックパッドはこれまで、食品及び料理関連メーカー様に向け、レシピサービス『クックパッド』を用いた広告宣伝支援を中心に、マーケティングソリューションを展開して参りました。一方で『毎日の料理を楽しみにする』という当社のミッションの達成やメーカー様の売上利益の拡大を支援するビジネスパートナーとなるためには、広告領域だけでは不十分であるという課題も痛感しておりました」と話す。


クックパッド Japan 執行役員 北井朋恵氏

「生活者の皆様にとって、魅力のある商品や技術を持っていらっしゃるにも関わらず、うまく市場に出せていないメーカー様の商品をクックパッドの事業支援により全国規模に普及させることで、生活者に多種多様な選択肢を提供し、同時にメーカー様の事業拡大に貢献できる事業展開が必要不可欠だと考え、『クックパッド・アライアンス』を立ち上げました。

このたび、事業支援をスタートさせて頂くメーカー様は、魅力的な商品を生活者の皆様に届けたいという強い想いで事業を展開されており、ご一緒させて頂くことでシナジーを生み出せると確信を持つことができました。今後もこういったメーカーの皆様の課題を解決するお手伝いを意欲的にさせていただくことで『毎日の料理を楽しみにする』世界をメーカー様と共に創っていきたいと思っております」とコメントした。


【クックパッド・アライアンス提携先メーカーのコメント】

・株式会社下園薩男商店 代表取締役社長 下園正博氏

このたびの提携により、私達だけでは出来なかった事も出来るようになるのではないかと期待しております。更に成長するための機会と捉え、多くのお客様の要望に応えられるように取り組んで参ります。


・株式会社とかち製菓 代表取締役 駒野裕之氏

これまでは BtoB事業で多くの商品を市場に出してきました。会社10年目のタイミングで、BtoC事業を強化したいと考えていた時、アライアンスの話を頂きました。クックパッドのデータを活用した新商品の開発に期待しています。


・中野産業株式会社 代表取締役社長 中野宏一氏

このたびのクックパッドアライアンスを通じて弊社の商品「なかのソルガム」を皆様に知っていただき、新たな食文化の展開と世界への発信、美味しさと健康の提供にお役に立ちたいと思っております。


・株式会社波里 代表取締役社長 藤波孝幸氏

健康志向・内食ニーズが高まる中、当社の伝統的な乾物カテゴリー商品と、クックパッド様の多様なソリューションのシナジーにより、より多くの方へ、食の喜びを広げる機会を創出してまいります。


・株式会社和橋商店ホールディングス 代表取締役社長 葉葺正幸氏

私どもは「伝統を今のかたちに」をコンセプトに取り組んでいます。このアライアンスによって、これまでお届けしきれていなかった地域の方々とご縁がもてるのを楽しみにしています。


・株式会社ワンダーシェフ 代表取締役社長 伊藤彰浩氏

クックパッドの「毎日の料理を楽しみにする」というミッション、ワンダーシェフの「おいしくて、楽しくて、しあわせな食卓を作る」というコンセプトを通し、弊社製品で多くの方々に食の幸せを届けられればと思います。



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