2021.07.09

オイシックス・ラ・大地、廃棄原料生かした食品開発スタート 3年以内に20億円超の売上創出目指す

食品宅配を展開するオイシックス・ラ・大地は7月8日、これまで製造の過程で廃棄されてきた原料を、アップサイクル商品として販売する食品ロス解決サービス「Upcycle by Oisix」を開始した。第1弾として、製造・加工の過程で出る廃棄食材を活用した「ここも食べられるチップス」2種を発売した。サプライチェーン全体での食品ロス削減に取り組み、3年以内に20億円超のマーケットを目指す。

【<画像7点>「ここも食べられるチップス」2種の詳細はこちら】

「Upcycle by Oisix」は、地球と身体にやさしく、新しい食の楽しみ方を広げる食品ロス解決型ブランドとして、畑や加工現場から出た廃棄食材を活用し、より環境負荷が低く、新たな価値を加えたアップサイクル商品を開発・提供する。同社が2020年に環境問題対策として発表した、グリーンシフト戦略の一環として推進する取り組みとなる。

第1弾として発売した「ここも食べられるチップス」は、冷凍ブロッコリーのカット工場で花蕾をカットしたあとに残る茎と、大根の漬物の製造工程で発生した大根の皮をサクッと揚げて食べやすいチップスにしたもの。美味しく食べてもらえるようにと、廃棄食材に下処理を施して食感と甘味をコントロールし、味付けには天日塩とてんさい糖を使用。独自の製法で食感豊かなチップスに仕上げた。「ここも食べられるチップス ブロッコリーの茎」(内容量30g)、「ここも食べられるチップス だいこんの皮」(内容量20g)ともに価格は429円。「Upcycle by Oisix」のECサイトで販売する。


「ここも食べられるチップス ブロッコリーの茎/だいこんの皮」

オイシックス・ラ・大地の契約工場のひとつである農業生産法人グリーンリーフでは、同社商品の他、様々な企業の商品製造過程で大根の皮が廃棄されていた。廃棄処分見込みの素材を活用した「ここも食べられるチップス」の提供で、月間約2トン以上のフードロス削減につながる見込みとし、今後も自社オリジナルのアップサイクル商品開発を行い、3年後には年間約500トン、同社商品製造に関わる提携先100社の食品ロス削減を目指す考えを示した。

持続可能な社会の実現に向け、食品ロス削減意識が高まる中、オイシックス・ラ・大地では「これからの食卓、これからの畑」の経営理念のもと、食品ロス削減につながる活動を積極的にすすめている。需要予測・生産・製造管理の徹底はもとより、規格外の野菜を積極的にミールキット「Kit Oisix」に活用し、畑のロスを大幅に削減。流通プロセスでの廃棄は、一般的な小売企業の5~10%程度に対し、0.2%に抑えている。さらに食材を使い切る「Kit Oisix」の利用により、家庭でのロスも1/3まで削減できることが調査により明らかになったという。

今回、食品ロス削減取組の対象を自社PB商品製造委託および原料仕入先の約1700の提携工場に拡げ、商品製造・加工の過程で出る廃棄食材も対象に加えることで、サプライチェーン全体での食品ロス削減への取り組みを推進。3年以内に20億円超のマーケットを目指すとしている。



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