2021.07.09

【コロナ禍に話題】レノボがゲーミングPCのサブスク「スグゲー」を半年でリリースできた理由とは?

レノボ・ジャパン コンシューマ事業本部 営業戦略部 本部長 柳沼綾氏(写真左)、NECパーソナルコンピュータ コンシューマ事業本部 NECダイレクト販売部 マネージャー 松村康史氏(写真右)

レノボ・ジャパンは2020年8月、「Lenovo(レノボ)」の最新ゲーミングパソコン(PC)とゲーム体験をサブスクリプション(サブスク)型で提供するサービス「スグゲー」の提供を開始した。コロナ禍で巣ごもり需要、ゲーム熱が高まる中、ハイスペックなゲーミングPCやアクセサリー、ゲーム遊び放題のプランなどを、利用しやすい月額制サービスで提供したことが話題を集めた。業界初のサービスを着手からわずか半年でリリースできた背景には、新しいことに挑戦する企業風土や的確なパートナー選びがあったという。

「スグゲー」は、ハイスペックなゲーミングPCやアクセサリーの利用に加え、100タイトル以上が遊び放題の「Xbox Game Pass Ultimate」や24時間365日のサポートをセットにしたサービス。残価設定クレジットローン付のサブスクリプションサービスを採用し、ゲーミングPCの機種や利用期間を選択でき、月額5980円~利用することが可能。契約満了後は、商品を返却して終了するか、新たに最新スペックのプランを契約するか、残価分を支払い、商品を買い取るかを選択できる。

「PCゲームを始めてみたい」という人に加え、「リモートワークで自宅にハイスペックなPCが欲しい」「ライブ配信を行うための機材が欲しい」「動画編集などを快適にできる環境を作りたい」などのニーズを持つ人にも好評を得ている。利用者は右肩上がりだという。

「日本はゲームをする人は多いのですが、PCでゲームをする人は少ない。ゲーム専用ハードの普及や、スマホで手軽にゲームを楽しむ人が多いからです。ただ、eSports(イースポーツ)などで注目される世界的な大会ではほとんどがPCゲームを採用しています。本格的にゲームを楽しみたい方がPCゲームを始める機会が増えています。そこでネックになるのが、ゲーミングPCのコスト。PCゲームを本格的にプレイするときや、没入感を高めて楽しむためには、ハイスペックな機材が必要になります。せっかくそろえても夜中に不具合が生じたら誰もサポートしてくれない。このような最初のハードルを下げたいと考え、『スグゲー』の開発に至りました」(レノボ・ジャパン コンシューマ事業本部 営業戦略部 本部長 柳沼綾氏)と話す。


レノボ・ジャパン コンシューマ事業本部 営業戦略部 本部長 柳沼綾氏

ゲーミングPCのサブスクは、国内はもとより、海外でもほとんど例を見ないサービスだという。サービスを開発した柳沼氏のところには、世界中のレノボの担当者からヒアリングの連絡が来るそうだ。業界初の画期的なサービスだが、2020年の年明けから構想を練り、具体的に開発に着手してから半年程でリリースに至っている。大手企業が手掛けるサービス化のリードタイムとしては驚異的だ。

「コロナ禍以前から『スグゲー』の構想はあったが、コロナ禍に入り、サービス提供を早くしようという思いが高まった。当社は『新しいことやろう』というベンチャーマインドがあり、何よりもリーダーを始め、最新のサービスやテクノロジーを多くの人に使ってもらうことに関心がある」(同)と話す。

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