2021.06.09

インアゴーラ、中国トップ級の短尺動画プラットフォーム「快手」に進出 日本企業初の越境EC事業を展開

中国消費者向け日本商品特化型越境ECプラットフォーム「豌豆(ワンドウ)」を運営するインアゴーラは6月8日、中国でトップクラスの短尺動画プラットフォームを運営する快手(Kuaishou/クアイショウ)と提携し、日本企業初の越境ECプラットフォームパートナーとして参入した。快手が2021年に新たに開設した越境ECプラットフォームに「豌豆公主海外専門店」を開設し、日本商品の販売を開始した。これにより、中国で3億人ものユーザーが利用するというSNSプラットフォーム「快手」上での日本商品の展開が可能になった。また、「快手」KOLと連携し、日本ブランドに対する「快手」上でのマーケティング・プランディング活動のサポートも開始する。

「ショッピングに国境はない」をスローガンに掲げるインアゴーラは、日本企業が海外進出を検討する際に課題となる「情報の越境」「物流の越境」「決済の越境」のすべてを解決する、ワンストップソリューション型のBtoBtoC越境ECプラットフォーム「豌豆」を運営している。


「豌豆(ワンドウ)プラットフォーム」イメージ

このほど提携を発表した快手は、短尺動画・ライブ配信APPとして中国の若者を中心に爆発的人気を誇り、DAUが3億人超の中国トップクラスの短尺動画プラットフォーム「快手」を運営。短尺動画投稿のみならず、ライブ配信やECサイトとしても利用できる「快手」は、KOLによるライブコマースの中核的な存在として中国内でも大きく注目されている。

ライブ中に他プラットフォームの商品紹介が可能なECプラットフォーム「快手小店」を独自で構築し、ECサービスの提供も行っており、2020年のECでの商品販売の総額GMVは3800億元(約6兆円)を突破し、2019年の約5倍成長した。この度「快手」の若い顧客層に対する海外商品へのニーズを満たし、多種多様な海外の商品を提供すべく、越境ECプラットフォームを新たにローンチし、インアゴーラは、この新サービスの越境EC戦略パートナー企業として認定された。

今回の提携によりインアゴーラでは、「快手」越境ECプラットフォーム上での「豌豆公主」海外専門店による日本商品の販売、および「快手」KOLネットワークを活かしたマーケティング・ブランディング支援事業をスタートする。


快手(Kuaishou) KOLネットワークの概略図

日本商品の販売のためインアゴーラは、「快手」越境ECプラットフォームにおいて日本の化粧品や食品を専門的に取り扱う「豌豆公主海外専門店」を開設。すでにテストローンチを経て、システム連携による商品登録を完了している。物流連携により、日本倉庫からの直送モデル及び保税倉庫を経由する保税倉庫モデルの物流網も構築した。これによりインアゴーラに登録されている商品は、「豌豆公主海外専門店」を通じて「快手」での販売が可能となり、巨大な「快手」越境ECマーケットへアクセスできる。


物流の流れ

マーケティング・ブランディング支援事業においては、これまでも数多くのKOLと連携して、販促活動に取り組んできた経験を活かし、インアゴーラがリレーションを築いてきた日本商品に精通したKOLと連携。このたび開設する「豌豆公主海外専門店」を通じて、日本の商品の良さを中国の消費者に紹介していく。従来のECプラットフォームとは異なり、「快手」ECプラットフォームで販売するには、「快手」KOLによる紹介が販売促進に不可欠な手法となる。ライブにおいて「快手」KOLが「快手小店」内に登録された商品を紹介する仕組みのため、「豌豆公主海外専門店」のKOLネットワークの活用が有力な選択肢となり得るとし、日本商品の販売のみならず、マーケティング・ブランディング活動の領域においてもサポートする。さらに今後は、日本ブランドの「快手」上での旗艦店運営のサポート事業も開始する予定としている。

「快手」が独自にプラットフォームを構築し、EC事業に参入したことにより、中国でのライブコマースの成長が大きく加速しているとし、インアゴーラは今後もより多くの優れた日本商品を中国の消費者に紹介し、日本の商品とライフスタイルを楽しんでもらう場を届けるとともに、「快手」におけるKOLとの連携をさらに深いものとし、多くの日本ブランドの「快手」での展開をサポートしていくとしている。



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