2021.06.09

【記者コラム】仮説を立てて記事を書く

ここ1年ぐらい、記事を書く際、仮説を立て検証してから、取材しています。取材される側からすれば、突拍子もない質問に困惑するはず。事実、「ちょっと何言っているか分かりませんね」と、お笑い芸人のサンドウィッチマン富澤さんように返答されることが多く、気を付けないといけません。

仮説から入るようになったのは、新しい発見と可能性に出会うため。取材していれば、各社の業績比較やトレンドなどを含め、現状をまとめて記事にすることはできます。しかし、個人的には、別の角度からまとめることが重要なのでは、と思っています。現状分析も非常に大切ですが、これらは企業でできることなので、記者ならではの「視点」において、仮説も生かした点が重要なのでは、と思います。

以前、地方銀行のEC展開を紙面で取り上げました。きっかけは、新聞において地方銀行を批判するような内容の記事が掲載されていたこと。書かれていることは本当なのか、と疑い、では、ECはどうだろうか、と仮説を立てました。

また、外食チェーンのECの取材では、コロナ禍で通販参入が増える一方、事業が安定化していないところに疑問を持ちました。通販事業が安定稼働するために必要な取り組みについて仮説を立てて、取材を進めて記事にしました。

私の頭の中は、大きな木の枝に、それぞれポイントとなる言葉を多数ぶら下げ、業種や品目ごとに整理して全体図を描いています。点と点を結び、新たな発見と可能性につながるルートを作っています。そのルートが、正解か不正解かの検証を行っていないので、今後の課題でもあります。日々たまっていく情報量を頭で整理している時間が多いため、正直、平日16時以降は、頭が正常に稼働しておらず、パンク状態。そして眠くなっています……。



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