電気やガスのエネルギー事業者向けにウェブマーケティング支援を行うENECHANGE（エネチェンジ）は6月下旬をめどに、オンライン決済代行大手のSBペイメントサービス（SBPS）と連携し、オンライン決済プラットフォーム「EMAP Payment（イーマップペイメント）の提供を開始する。電気やガスを利用する消費者が、オンライン上で簡単にスマートフォン決済やキャリア決済に支払い方法を変更できるようになる。払い込み伝票を使ってわざわざ現金決済を選択する必要がなくなる。エネチェンジの有田一平代表取締役COOと、SBPSの中村元課長・安松孝氏に「EMAP Payment」のメリットについて聞いた。
インフラのDX化に貢献
――エネチェンジの提供するサービスと、「EMAP Payment」について聞きたい。
有田：当社はこれまで、オンライン上で電力やガスの切り替えプラットフォームを運営してきた。現在は、プラットフォームを運営する中で得た知見や情報を基に、電力やガスの小売事業者向けに、現場をデジタル化・効率化するためのエネルギーマーケティング支援サービス「EMAP」を提供している。「EMAP」は、東京電力や東京ガス、地方の大手電力会社など数十社が導入している。
「EMAP」を導入しているエネルギー小売事業者は、電力・ガスの消費予測技術を活用し、自社プランと他社プランのサービスを比較することができる。料金のシミュレーションから、顧客の申込管理まで、一気通貫で行える。
今回提供する「EMAP Payment」は、エネルギー小売事業者がウェブマーケティングを行う上で、重要なサービスの一つとなる。電気やガスの利用者にとって、支払い方法をオンラインで切り替えられるのは、大変なメリットだ。「EMAP Payment」では、クレジットカード決済の他、「PayPay」「LINE Pay」のスマホ決済、携帯大手3キャリアのキャリア決済も選択できる。
中村：電気・ガスの支払いについては、郵送される払い込み伝票をコンビニで決済する人もまだまだ少なくない。クレジットカードの支払いに変更する際も、紙にカード番号を記入して郵送で送付している。
今回、多くのエネルギー小売り事業者を顧客に持つエネチェンジ社が、マルチ決済を提供することになったのを機に、インフラサービスのDX化はますます広がっていくと考えている。
