2021.05.28

BEENOS、「Buyee」にロシア向け新配送サービス導入 成長性高い越境EC市場へ航空便で迅速配送

BEENOSはこのほど、完全子会社が運営する越境ECの代理購入サービス「Buyee(バイイー)」において、航空便によるロシア向けの新配送サービスを2021年5月より独自に導入した。これにより約10日で、日本からロシアへの配送が可能となる。成長性の高いロシアの越境EC市場における、日本企業の流通拡大を目指す。

越境ECの代理購入サービス「Buyee」の2021年第2四半期の流通総額は、前年同期比45.6%増と過去最高を継続更新している。全世界的に越境EC市場が伸長する一方で、「Buyee」における日本からロシアへの物流は、コロナ禍の影響を受けて日本郵便のEMSや航空便が昨年から一時停止していることにより、船便しか輸送手段がない状況が長く続いていた。

こうした状況を打開すべく、「Buyee」独自の航空便による物流経路を開拓し、今回の新配送サービスのリリースに至ったとしている。輸送手段が船便に限定されていたことにより、到着に2~3ヶ月以上を要していたロシアへの配送を新配送サービスでは約10日まで短縮。また、コロナ禍において最大限にコストを抑えた配送料金を実現し、ロシアユーザーへ利便性の高いリーズナブルなサービスを提供するとしている。

2019年時点で発表されたロシアのEC市場は、世界で9番目の規模となる310億ドル。伸長率は世界第3位となっており、2019年から2023年までの平均成長率は8%と予測されている。さらに2020年のロシア国内のEC取引額は、コロナ禍による需要の増加により前年比1.9倍の約3兆8934億円(2兆7810ルーブル)に達している。

一方で航空便の激減など物流の混乱の影響を受け、越境ECにおける取引額は前年比24.9%減少したが、本来のロシアEC市場の特徴には、EC売上高全体に占める越境ECの割合の高さが挙げられるという。2018年時点でのロシアの越境EC市場は、EC売上高全体の3割を占めており、ロシアの消費者の購買動向として越境ECを積極的に活用していることが分かる。こうしたことからロシアは越境ECにおいて極めて潜在力の高い市場といえるとし、今回の新配送サービスにより、ロシア市場における「Buyee」のシェア拡大とともに、ロシアユーザーに人気のあるルアーや釣竿といった釣り具などホビー関連アイテムや、美容・健康関連アイテムのさらなる伸長、購入カテゴリの拡大が期待できるとの考えを示した。

BEENOSグループは、越境ECのリーディングカンパニーとして、2008年に海外転送サービス「転送コム」事業を開始。テクノロジーの力で日本から海外、海外から日本を双方向に結ぶグローバルプラットフォーム構築を掲げ、あらゆる人・企業とグローバル市場を繋ぎ、新しい常識や可能性の提供を目指している。今回の新配送サービス導入により、ロシアの消費者に対し、これまでより利便性が高くリーズナブルなサービスの提供を実現することで、越境ECにおいて成長性の高い市場であるロシアでの日本企業の流通拡大を目指すとしている。コロナ禍でインバウンド需要が蒸発してしまった日本経済の復興に貢献を図る考えだ。



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