2021.04.06

【<特集>コロナで起きたゲームチェンジ】 ECモールのオフィス家具市場は2.5倍に

コロナでECモールに起きたゲームチェンジ



【食品】在宅需要高まり、ジャンル全体で85%増

Nintのデータによると、大手ECモールの2020年4-12月の「食品」ジャンルにおける、売れ筋商品上位100位の合計売上高は、前年同期間比で85%伸長した。コロナ禍の外出自粛の影響で、コメなどの日常使いの商品の売り上げが大幅に伸長した。「免疫をケアしたい」という需要の高まりから、マヌカハニーの商品の売れ行きも伸長したという。Nintのデータでは、コンビタジャパンが販売する「コンビタJ マヌカハニーUMF5+ 500g」の2020年4-12月の売り上げが、前年同期間比で54%伸びたとしている。

Nintのデータによると、松屋フーズが販売する「松屋牛めしの具(30個入り)」の売り上げが大幅に伸びた。2020年4-12月における同商品の売り上げは、前年同期間比で60%伸長した。2020年3月から、全国の小中学校が休校になった影響で、自宅で昼食を食べる子供用に、牛丼の具を購入する需要が高まったとしている、

松屋フーズによると、2020年5月度の、松屋楽天市場店の売り上げは、前年同月比で4倍に伸びたとしている。松屋楽天市場店の主力商品は、「松屋牛めしの具」。これに、「カルビ焼肉」や「ヒレカツの具」などのサブ商品を無償で付け、ECで購入する際の付加価値にしたという。


 

【アウトドア】「家キャンプ」「ソロキャンプ」で売り上げ月間8倍にも

2020年4-12月の大手ECモールのアウトドアジャンルの売れ筋商品トップ100位の合計売上高は、前年同期間比で65%伸びた。「バックパック」「ポールテント」「モバイルサウナ」などと言った商品が大幅に伸びたようだ。

大手ECモール内の岩谷産業の「ジュニアコンパクトバーナー」の2020年4-12月の売り上げは、前年同期間比で2.3倍に伸長した。家電のEC店舗のエアホープでは、同商品を2018年2月から取り扱っていたが、2020年7月度の同商品の月間売り上げが、それまでの月間平均売り上げの約8倍に伸びたという。「月平均20~30個売れていたコンパクトガスバーナーが、300個から400個売れた月もあった」(エアホープ)と話している。

「コンパクトガスバーナーを購入した顧客は、『ソロキャンプ』『家キャンプ』といったワードで検索してサイトに来訪することが多かった」(同)とも話している。



Nintの西尾宗哲氏は、2020年にEC市場に起きたコロナの影響について、「2020年は、コロナ禍によって、多くの人がECの利便性を実感した年になった。自由に外出しづらい時でも、買い物を楽しめることや、遠方にしか売ってない商品や自ら運ぶことが大変な商品でも簡単に購入できること、忙しくて買い物がおっくうな時でも、注文すれば自宅に欲しい商品が届くことなどの利便性は、大きなECのメリットだと、あらためて気づいた人も多いはず。今後も、ECは大きく成長してく市場だと考えられる」と話している。


※本記事で使用したデータは、Nintが提供するデータ分析サービス「Nint Ecommerce」を活用して得た。「Nint Ecommerce」では、楽天やアマゾン、ヤフーショッピングといった主要ECモールの分析が行える。ジャンルの売り上げや個別の商品の売り上げを分析できるだけでなく、ショップごとの売り上げや、広告の出稿状況のデータも収集できる。モール内のジャンルごとのトレンドや、競合他店の売れ筋商品の変化、広告出稿状況を分析することが可能だ。

Nint→https://www.nint.jp/ec/




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