2021.04.05

DMMと朝日放送グループHDが通販スタート 合弁会社「ONE DAY DESIGN」でテレビとECの融合に挑む

ONE DAY DESIGN 高橋寛CEO(写真左)と村中悠介取締役COO(写真右)

DMM.comと朝日放送グループホールディングスが設立したONE DAY DESIGNは4月12日、通販事業を開始し、関西ローカル地上波にて通販バラエティ番組をスタートする。両社の強みを活かした同事業を通して、テレビとECを融合させた購買体験を創出し、商品提供者と消費者が継続的に繋がる仕組み作りを目指す。

ONE DAY DESIGNは、DMM.comと朝日放送グループホールディングスが2021年1月18日に設立した合弁会社。近年、広告費はインターネットがテレビを上回り、その傾向は加速している。また、メインの放送事業の他に不動産収入を収益源としているテレビ局は多いが、人口減少の日本において中長期的に期待できる事業とはいえない。そのため今のテレビ局のビジネスモデルは、新しい収益の柱となる事業が求められているとし、朝日放送グループホールディングスの持つテレビの発信力と、DMM.comの持つデジタルの展開力や50以上の事業シナジーを組み合わせることで、今までにない新しい価値を提供できると考え、通販事業の開始に至ったとしている。

事業開始に伴い、4月12日にスタートする新番組は、人生100年時代の折り返しを点を迎える大人世代が、これからの人生をより豊かに楽しく過ごすための情報番組で、主なターゲットは40~70代の主婦など。通販コーナーにおいて、おうち時間をより快適に過ごすために便利なアイテムとくらしのコツを紹介する。放送時間は毎週月曜日の13時45分~14時45分。

ONE DAY DESIGNは、同社の通販事業の特徴の1つとして、ECに繋がる入口の1つとしてテレビの力を活用することで、テレビとECを融合させた購買体験の創出を挙げている。インターネットでは、多種多様の商品が広く扱われるため、商品の見定めは購買者の個々のリテラシーによるところも大きい。一方テレビは事前に厳しい広告審査基準があるため、商品をしっかり目利きし信用力を担保した形で、商品の魅力を多くの人に届けることができるという利点があるとし、「そこに行けばクオリティが担保された良い商品が見つかる」という信頼とブランドに長けた、さながらオンライン上の総合百貨店のような場を提供していくとしている。


合弁会社「ONE DAY DESIGN」を設立

2つ目の特徴として挙げているのが、1度の購買で終わらない、サービス提供者と消費者が継続的に繋がっていける仕組み作りの構築だ。従来のテレビの売り方は、単発で流して終わることが普通になってるが、サブスクリプションモデルのサービスのように継続課金の仕組みを取り入れるなど、既存の通販番組やECサイトには無い付加価値の創出ができると考えているという。CMよりも尺が長い番組枠を活用することで丁寧に商品の特徴や魅力を表現できるため、ウェルネス商材など消費者に正しく理解してもらうのに少し時間がかかるような商材も、今後紹介する予定としている。

3つ目の特徴には、地方が持続的に潤う仕組み作りへの貢献を挙げた。DMM.comでは、地方創生事業や農業事業をはじめ、50以上の事業を展開しており、これらと連携することで地方が持続的に潤う仕組み作りにも貢献できると考えているという。例えば、地方の特産品が番組で上手く取り上げられたとしても、ECや直販の仕組みがなければ、せっかく増えた需要に応えることはできない。また、今までのやり方でテレビに取り上げられても、一過性のブームで終わってしまう。そのためONE DAY DESIGNでは、ECの導入や定期購入のメニュー開発など地道な部分までサポートし、中長期的なスパンで、地方が持続的に維持・発展していけるソリューションの提供を行っていく予定としている。




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