2021.03.22

アイレップ、ライブコマースに長けた『コマーサー』を育成 インフルエンサー『ゆうこす』運営の321と提携

アイレップは3月22日、インフルエンサーとして活躍する“ゆうこす”が代表を務めるライバーマネジメント事務所321と提携し、クライアント企業の新たなEC進出を支援するライブコマース事業を強化すると発表した。同時に “コマーサー”と呼ばれる新たなインフルエンサーの育成を行う「コマーサー育成プロジェクト」を共同で開始した。国内におけるコマーサーの育成を通じ、クライアント企業のライブコマースのよりよい支援の実現を目指す。

昨今、生活者のオンラインでの購買行動が加速化し、顧客接点のデジタル化が急速に進んでいる。こうした流れから、ライブ配信とECを組み合わせた新たな販売形態であるライブコマースが改めて注目を集めている。アイレップは、これまでにもライブコマースの分野に先行して取り組んできたが、ライブ配信に強みを持つ321との提携により同事業の強化を図る考えを示した。同時に、ライブコマースにおける重要な要素のひとつであるキャスティングを左右する、人材の育成プロジェクトを共同で開始した。

通常のSNS上のインフルエンサーと、ユーザーとコミュニケーションを取りながら商品・サービスの販売を促すことができる配信者は異なることから、ライブコマースにおけるキャスティングが難航するケースが少なくないとし、同プロジェクトでは、アイレップが定義するライブコマースに特化した配信者「コマーサー(commercer)」の育成を図る。コマーサーとは、フォロワーの多いインスタグラマーやYouTuberではなく、リアルタイムにユーザーの質問やコメントに応えながら商品・サービスを自身の言葉で伝える、ライブコマースに特化した配信者のこと。企業の商品・サービス・ブランド理解のほか、視聴者の気持ちの醸成やエンゲージメントの醸成、動画配信後のコンテンツマーケティングまで、ワンストップでトータルに対応できる人材を指す。コマーサーの定義に当てはまるキャストが現状では少ないことから、ライブ配信の開拓者であり、インフルエンサー“ゆうこす”として活躍する菅本裕子氏が運営する321と協働し、コマーサーの育成をサポートする体制を整えたとしている。


321と協業

本育成プロジェクトの育成対象は、321をはじめとした事務所に所属するインフルエンサーに加え、アパレル・美容・食品などのメーカーの店頭販売員、デザイナー、商品企画者等、企業に所属し、今後コマーサーを目指したい人、コマーサーに興味のある人も含まれる。現在321や他の事務所に所属しているインフルエンサーを「外部コマーサー」、現在企業に所属し、自社のマーケティンブ活動の一環としてライブコマースの番組に出演する人を「インハウスコマーサー」に分類し、それぞれに対して育成プログラムを展開していく。

今回の事業提携は、アイレップの培ってきたライブコマースに関する知見と、321の強みであるライブ配信者の育成やキャスティング力を掛け合わせることで、国内におけるコマーサーの育成を通じて、クライアント企業のライブコマースの企画からキャスティング、配信、販売までをよりよく支援することに両社の想いが共鳴し、実現した。互いの事業活動において密接に連携していくことで、国内でのライブコマース文化の醸成を目指していくとしている。

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