2021.03.06

【総力特集】<クローズドECの世界>拡大する福利厚生EC メーカーの新たな販路に


従業員の福利厚生用のクローズドECの市場が、コロナの追い風を受けて活況だ。1万社以上の企業や団体に向けて福利厚生の代行サービスを提供する、ベネフィット・ワンとリロクラブの2社ではコロナ以降、ショッピングの福利厚生サービスの売り上げが、両社とも30%以上増加しているという。2020年には大手商社の伊藤忠商事も、福利厚生のクローズドEC市場に参入した。従来の企業の福利厚生サービスは、旅行やレクリエーションといった「晴れの日」利用のものが多かったが、コロナ以降は、日常的に利用できるショッピングサービスを福利厚生の一環として導入する企業が増えているようだ。



<CONTENTS>
▶ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」 コロナ禍で受注件数は1.8倍に
▶リロクラブ「福利厚生倶楽部」 Amazonで使える「在宅支援商品券」も取扱開始
▶伊藤忠商事「シークレットモール」 伊藤忠商事の厳選商品を契約企業の従業員に


従業員への福利厚生の一環として、特別なECの利用を可能にする企業が増えている。企業の福利厚生サービスの利用料などを原資として運営しているため、大手ECモールや自社ECサイトなどのオープンマーケットに比べて、価格が全体的に低めであるのが一つの特徴。他では買えない限定商品や、型落ち品などの訳あり商品を取り扱っていることも多い。独自のポイント制度を設けているケースも少なからずある。

今回取材できた福利厚生サービスを提供するベネフィット・ワン、リロクラブ、伊藤忠商事の3社はいずれも、商品ラインアップの拡充を積極化させている。

こうしたクローズドECサイトは、一般的なモールなどに比べて、出店料などのコストが少なくて済むケースが多いという。受注・発送の流れはオープンEC市場に近いとしている。EC市場での拡販を図りたいメーカーにとっては、販路の選択肢の一つとなりそうだ。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事