2021.03.16

【「楽天SOY2020」受賞店に聞く】「手作り工房 MY mama」調達力を今年はさらに強化

【楽天SOY2020】<日用品雑貨・手芸・旅行用品 ジャンル賞>
「手作り工房 MY mama」


「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2020」で「ジャンル賞『ホームライフ』日用品雑貨・手芸・旅行用品」を受賞した「手作り工房 MY mama」の代表取締役社長 蟹江幸子氏に『受賞要因』や『今後の戦略』などを聞いた。




代表取締役社長 蟹江幸子氏

当社が販売するのは手芸用品の布や生地で単価も安い商品だが、受賞できてうれしかった。当社のサイトを利用してくれたユーザーから多くの「ありがとう」をもらえたからだ。

昨年は施策面よりも会社の運営自体が非常に大変だった。そうした中でも、社員全員ががんばってくれた。改めて感謝したい。

昨年を振り返ると、素材の調達力が鍵になったと思われる。特にマスク不足と言われていた2020年1月頃、当社にはマスクを作る素材を多く持っていた。マスクを作る際に、布だけでなく、中のフィルターも入手していた。調達するために、大手の素材会社と商談し、多く仕入れられるように整備していたことは非常に大きい。

従来からマスクを作るキットは販売していたが、2020年1月は1年に売れる量が1日で売れてしまった。「何が起こったのか」というのが、2020年のスタートだった。その後、布ガーゼが日本中からなくなり、ゴム類も消えた。こうした状況の中、いち早く情報を収集した。マスクに関する素材をすぐに調達することができた。1月末から5月のゴールデンウイークまでの約4カ月間、私も休むことなく働いた。5月には落ち着き、楽天の担当者に直接「休んでいいですか」と尋ねたくらいだ。

一方で、素材の販売は常にできるものでなく、出荷量が決まっていた。ある時を境に、販売は告知形式にした。問い合わせが殺到しており、電話回線を切らざる終えない状況だったからだ。一日の最大出荷量は13,000件で、こんな大量に出荷したのは初めて。

通常はさまざまな素材を同梱して1人あたり5アイテムほどだった購入量が、単価176円のゴムだけで1,000人が購入した。商品よりも送料の方が高く、東日本大震災と同じ状況だった。こうした状況が続き、マスク関連商品だけを販売することを決め、ヤフーやアマゾンのサイトは一時的に閉鎖。楽天に限定して販売した。

こうした取り組みの結果なのか、受賞の時は涙が出そうになった。お礼のメールやコメントを多くもらい、やってきてよかったと救われた。

今年は、調達力をさらに強化する。調達できれば、おのずと売り上げはついてくる。同時に、手芸品などの創作意欲を高められるようにしたい。動画なども使い、初めて手芸品を作る人が「作ってよかった」と思える場を提供したい。


【<総力特集>楽天SOY2020】受賞63店に直撃取材!『コロナ禍の成長戦略』を聞く
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