2021.03.02

【業界予想】2021年の『D2C』どうなる?D2C支援大手「SUPER STUDIO」に聞く

SUPER STUDIO 共同創業者・取締役CRO 真野勉氏


近年、注目のキーワードとなっている「D2C」。「ダイレクト・トゥ・コンシューマー」の略で、自ら企画、生産した商品を消費者にダイレクトに販売する方法を指す。直接、消費者に訴えかけるD2Cブランドは、ユニークなコンセプトやこれまでなかった機能を持つものが多く、SNSなどで話題を集めファンが拡大する成功例も増えている。D2Cの注目度が高まり続ける中、D2CトータルソリューションカンパニーであるSUPER STUDIO 取締役CRO 真野勉氏は「D2Cは過渡期に差し掛かりつつある」と分析する。D2Cブランドが増えたことで、優勝劣敗も鮮明になる可能性があるという。日本のD2Cを創成期から見つめ、多くの支援実績を持つSUPER STUDIO 取締役CRO 真野氏に「マーケットの変化」や「成功するD2Cのポイント」などについて聞いた。



コロナで変化するD2Cマーケット

 
ーーコロナ禍の消費行動やメーカーの変化をどう見ていますか?

さらにEC化が加速する時代になっていくと感じています。巣ごもりで消費者のスマホ利用が伸びており、SNSで得た情報や口コミを参考にした買い物は増えています。

百貨店への卸しを中心に行っていたメーカーから、D2C展開の問い合わせが急増しています。DXの波がメーカーサイドにも来ているのでしょう。これまでは意欲的な中小企業や新興企業の支援が多かったのですが、最近では大手企業からの支援依頼が増えています。

また、「サブスクリプション」への抵抗感がなくなってきていると感じます。コロナ禍に「Netflix」「Hulu」などの定額制動画配信サービスの利用者が増えました。サブスクリプションへの慣れはまだコンテンツ寄りのものですが、商品のサブスクリプションも普及してきました。 

さらに例えば、オフィスや自宅でレンタルする家具のサブスクリプションなども台頭してきており、「無印良品」など大手企業もサブスクリプションに参入し、サービスの認知度も高まってきました。


SUPER STUDIO 共同創業者・取締役CRO 真野勉氏

 
ーーECではどのジャンルが伸びていますか?

EC事業全体が好調なので、基本的にはジャンルを問わず伸びています。コロナ禍で特に伸びたジャンルといえば、食品系が顕著でした。

 健康への意識が高まっているのもあって、低糖質の弁当や完全食など機能性の高い食品のニーズも増えています。外に出れないなら今のうちに自分を整えていこうという意識の高まりから、これまで外に向いていた消費者の意識が内向きになっているのではないでしょうか。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事