2021.02.12

オイシックス・ラ・大地、 水産品卸会社を子会社化 エー・ピーホールディングスと資本業務提携

食品宅配を展開するオイシックス・ラ・大地は2月10日、エー・ピーホールディングスと資本業務提携を締結した。3月31日付でエー・ピーホールディングス傘下の水産品卸であるセブンワークの株式51%を取得し、連結子会社化する予定を発表した。セブンワークは、連結子会社化と同時に社名を「豊洲漁商産直市場」へ変更する。水産物カテゴリの品ぞろえや価値提案型商品の強化を図る。

オイシックス・ラ・大地は、「これからの食卓、これからの畑」を企業理念とし、食品宅配業を主軸として、食にまつわる社会課題をビジネスの手法を用いて解決することを目指している。現在は「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドを運営し、約38万人に利用されている(2020年9月時点)。

2020年4月には、新型コロナウイルス感染拡大による営業自粛の影響を受けた外食業の食材を取り扱う「Oisix」の支援販売企画「おうちレストラン」をスタート。エー・ピーホールディングス社の「塚田農場」や「四十八漁場」の食材も当サイトにて販売し、利用者より多くの好評の声を得たという。

エー・ピーホールディングス傘下のセブンワークは、主に外食産業への水産品の卸販売を行っており、買参権による豊洲市場などでの市場買付に加え、全国各地の漁場から直接買付けることにより、中間流通を通さず鮮度の高い状態で提供できる独自の流通網を強みとしている。


セブンワークは中間流通を通さず鮮度の高い水産品を提供できる

このような状況の下、オイシックス・ラ・大地とエー・ピーホールディングスは、2020年10月より、コロナ禍における食領域での連携について協議の機会を得て、資本業務提携の可能性について検討してきた。その結果、食を通じてより良い社会へのさらなる貢献に資するために、エー・ピーホールディングスの第三者割当増資の一部を引き受け、提携を強化していくこと、またセブンワークを子会社化することを決定したとしている。

【資本業務提携・子会社化のスキーム】


今後は3社の持つそれぞれのアセットを活用し、「オイシックス・ラ・大地の水産品カテゴリの品ぞろえ、付加価値の高い商品拡充、仕入原価削減」「食材の共同調達や、製造・加工工場の共同利用による原価削減」「Oisixおうちレストランでの協業強化」などの取組を実施していく予定。また、今回の協業を記念し、昨年「Oisixおうちレストラン」で販売した四十八漁場の「うわじま鯛めしセット」を2月11日から再販売している。


事業シナジーのイメージ

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