2021.02.02

【記者コラム】「リアル」で物を探すことの大切さ

「リアル」で物を探すことの大切さ

昨年末に、「Netflix(ネットフリックス)」の利用を始めました。「ネットフリックス」は、「ネットフリックス」限定の映画やドラマを配信しており、何年も前から契約してコンテンツを楽しみたいと思っていました。ただ、Amazonの「プライムビデオ」にも入っており、2つの動画配信サービスに契約することに違和感を覚えて、契約していませんでした。

いざ契約してコンテンツを見だすと、「ネットフリックス」限定のコンテンツは私の想像以上に豊富で、「なぜ今まで契約しなかったのか」と感動しました。マーティン・スコセッシ監督の「アイリッシュマン」、デヴィッド・フィンチャー監督の「マンク」「攻殻機動隊」「全裸監督」など、見たかったコンテンツは、枚挙にいとまがありません。

一方で、「ネットフリックス」でコンテンツを探す機能については、やや不満を感じています。「ネットフリックス」は、最初に登録した「好きな映像作品」を基に、お薦めのコンテンツをレコメンドしてくれます。新たに見た作品の傾向でレコメンドの内容も変わりますし、最新作や視聴数ランキングもレコメンドに反映されるようです。

トップページでは、200以上のコンテンツがレコメンドされるのですが、興味のないものを省いて、私が「見たい」と思うコンテンツだけを残すと、以外にも50個ほどしかありませんでした。コンテンツの数は山ほどあるのに、「意外とこんなものか、少ないな」と思ってしまいました。

もちろん、検索システムを使えば、レコメンドに表示されないが好きな作品を探すことができます。「探すのが面倒だ」と思うのは、消費する側の怠慢かもしれません。ただ、できれば、まだ私の見たことも聞いたこともないのに、でも、私の心をわしづかみにする、80年代のB級ホラー映画などをレコメンドで表示してほしいと思っています。

レンタルビデオ店で、自分の好きなジャンルの映画の棚に赴き、まだ見たことのない映画を探す一時は、まるで冒険か探検でもするようで魅力的でした。リアルで「何か」を探す方が、椅子に座って機械から提案を受けるよりも、能動的で、発見の楽しみがあったような気がします。

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