2021.01.21

【2021年の展望「Qoo10」】eBay Japan グ・ジャヒョン代表「愛用者が着実に増加、収益力も拡大」

eBay Japan 代表取締役 ファッション&ビューティ営業本部 本部長 グ・ジャヒョン氏


販売事業者の応援企画継続


――国内出店者の獲得にも注力したのか?

海外や韓国の商品を買えるのは強みだが、「Qoo10」はそれだけではない。日本の出店者の商品も強化している。2020年5月からは「頑張れ!ニッポン!応援キャンペーン」として新規出店店舗の販売手数料をゼロにして、オンラインシフトを支援した。ファッション、ビューティー以外も20年はフード(食品など)、リビング(日用品・家具など)のカテゴリーが伸びた。「頑張れ!ニッポン!応援キャンペーン」は12月までの予定だったが、コロナの影響が続く中、オンラインシフトしようとしている事業者が多いため、さらに半年間延長することにした。

――年4回実施している大型セール「メガ割」の反響も高まっているのか?

「メガ割」は毎回、顧客の反応が良くなっている。2019年に始めたころは全体の流通総額の20〜30%程度が「メガ割」だったが、直近は全体の60〜70%が「メガ割」からの実績になるほど反響が大きくなっている。ユーザーに浸透してきたのに加え、参加する出店者数が増えている。大きなブランドはすべて参加するようになっており、様子見だった店舗も最近では「次のメガ割はいつですか」と訪ねてくるようになった。「メガ割」に向けて商品を用意する店舗が増えている。2021年も四半期に1回は「メガ割」を開催する計画だ。現状の「メガ割」にどのような新サービス、企画を加え、進化させていくかが課題だ。

――2021年の戦略や展望は?

全体の方向性は2020年と変わらない。差別化できるファッションやビューティーなどのカテゴリーを強化する。特に強みとなっている韓国コスメは現地での営業を継続し、まだ日本に入ってきていないブランドの誘致を進める。ファッションに関しては国内外のデザイナーブランドの取り扱いを強化する。ラグジュアリーブランドではないが、ノンブランドでもない、その中間の4000〜5000円くらいのアイテムが人気を集めている。コロナの影響がまだ続いている中で、フードやリビングといったカテゴリーの取り扱いも強化していきたい。

アプリの改善も継続する。ユーザビリティーにおいて部分的に改善するだけでなく、アプリを探す段階から商品が届くまでのトータルなユーザー体験を改善していきたい。この部分では日本の他大手ECモールよりまだ遅れている部分もあるので、他社並みに引き上げていきたい。

マーケティングにおいてはSNSのアンバサダープログラムを展開する予定だ。著名なインフルエンサーだけでなく、一定のフォロワーを抱えているマイクロインフルエンサーも対象にプログラムを提供する。数百人のインフルエンサーと連携することで、ターゲット層へより効果的にアプローチしたい。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事