2021.01.07

【新春インタビュー】高島屋「出荷元変更や受注拠点追加、コロナで奔走」

高島屋 郡一哉クロスメディア事業部事業部長(写真左)、西名香織EC事業部事業部長(写真右)


高島屋はコロナで実店舗はダメージを受けたものの、通販やECは大きく成長している。拡大、変化する需要に対応するため、商品出荷や顧客対応の体制整備に奔走したという。クロスメディア事業部の郡一哉事業部長と、EC事業部の西名香織事業部長に、2020年の取り組みや2021年の展望を聞いた。


ウェブ物産展の売上は1億円超


――コロナの影響は?

西名:商品動向が大きく変わったのは実感している。ECサイトはギフト中心だったが、自家需要が一気に伸びた。もともと、自家需要を伸ばしたいと考えていたが、コロナで想定以上に伸びた。そのニーズに対応した品ぞろえを強化していかないといけない。商品カテゴリーでいうと食品がギフトでも自家需要でも強かった。特選ブランドを集めたカテゴリーを追加しているが、コロナ禍で伸びた。

郡:全体的に厳しいのはファッション。ただ、カタログで取り扱っている中価格帯の衣料は、下期に入って前年比プラス5%くらいで推移している。全体が一律で悪いかというとそうではない。コロナ禍に中価格帯の通販ブランド「タカシマヤ スタイル・プリュ」の実店舗を大宮店に出した。店頭で売るだけでなく、ショールーミング的に店頭で見て、カタログやネットで買っていただいても良いというマルチチャネルショップだ。この店舗でライトダウンが売れた。百貨店ブランドでありながら、程よい価格で買えるのが受けた。バックヤードのシステム化などに課題はあるものの、今後このような店舗を広げるか検討すべきだろう。


大宮高島屋に開設した「タカシマヤ スタイル・プリュ」のリアルショップ

西名:ECサイトで物産展を展開した。コロナの真っただ中に立ち上げ、今期だけで1億円以上の売り上げを上げている。物産展はそのまま常設のような形で、商品を入れ替えながら運営している。

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