2021.01.08

【新春インタビュー】 ARTISTIC&CO. 近藤英樹社長「日本ECは今年30億円を目標」

ARTISTIC&CO. 近藤英樹社長


日本でもライブコマースを起点に


――今後日本で展開するプロモーションは、中国で培ったノウハウを日本に逆輸入するようなイメージか?

中国とは文化的な違いもあるので、逆輸入というより日本流にアレンジを加えていく。日本では、美容機器を使う習慣が中国ほど浸透していない。だから今後の市場拡大には可能性を感じている。

高価格帯の商品のため、価格に見合う価値があることを知ってもらう必要がある。そこで、ライブコマースを活用した販促に力を入れる。12月12日に、日本国内向けのライブコマースを初めて配信した。岐阜県の本社ではリアルイベントも開催した。美容機器など総額120万円分の商品をその場で購入したお客さまもいて、非常に手応えを感じた。

――日本国内向けECは、まず認知拡大が急がれる。直近で取り組む施策は?

12月31日の23時から、年明け1月1日の23時まで24時間ライブを配信した。美容機器の紹介だけでなく、開発秘話や視聴者向けの「お年玉」企画も行った。ゲストも多数招く予定だ。視聴者にはお祭りのような感覚でライブを楽しんでもらい、その延長で商品の購入につながればうれしく思う。企画の開催は、ライブ出演者によるSNSなどを通じて周知した。

2021年以降はライブコマースに力を入れている百貨店との協業も検討している。これは販促活動を自社で全て完結させる必要はないと考える。他社とのコラボレーションも積極的に取り込んでいく。

――ブランドアンバサダーの観月ありささんのように、著名人をフックにしたプロモーションを重視しているのか?

そうだ。ブランドの知名度をいち早く上げるため、著名人の力をお借りしている。40代の観月ありささんは、当社がターゲットとするお客さまの年齢層とも重なる。

――ARTISTIC&CO.を含む、グローバルの売り上げ推移と、来期の目標は?

グローバルでみると、今期(2020年8月期)の売上高は前期比横ばいの約300億円だった。コロナ禍の影響で免税店など店舗向けの卸売りでは打撃を受けたが、ECが伸長し、マイナス分をフォローすることができた。来期(2021年8月期)は前期比50億円増の350億円を目指す。

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