2021.01.04

【新春インタビュー】千趣会 梶原健司社長「社員が誇れる会社にする」

千趣会 梶原健司社長


成長戦略に向け、JR東と提携


――JR東日本との資本業務提携は意外だった。あらためて、JR東日本との提携理由をうかがいたい。

ここ数年は業績回復に向けた構造改革を優先してきた。しかし、いずれは千趣会らしさを取り戻し、成長戦略に乗せたいという思いはあった。収益基盤も改善し、千趣会らしさを構築する意味で相手探しは行っていた。JR東日本と話をしていく中で、「こころ豊かな、暮らしづくり」というJR東日本の理念と、千趣会の女性のライフステージに寄り添うという理念は根底が一緒だと感じた。理念を下支えするためのポイント経済圏を作りたいという話を聞き、その可能性はあるし、われわれとしても価値を提供できると思ったからだ。

――千趣会単独で頑張っていくという選択肢はなかったのか?

もともとはそのつもりだった。ただ、いろいろな話をする中で共感できたし、シナジーが描けると判断した。われわれがやろうとしている方向が提携によって、より希望的に大きくできそうだし、スピード感も上がるだろう感じた。

――JR東日本との提携で、まず実現させていく取り組みは?

JR東日本が運営している「JRE モール」というECモールがある。ここのポイントに未行使のポイントが多くあるので、それを活用していただく。その一環として、千趣会が「JRE モール」に出店する。そして「JRE モール」の売り上げ、あるいはモールのお客さまにご利用いただくのが優先順位だ。さらに、JR東日本はいろんなところに場所を持っているので、千趣会がリアルの接点を作る目的で出店する予定だ。それらを下支えする双方のポイント交換の仕組み作りや、カードでの連携も計画している。

――新年度への抱負は?

社員が誇れる会社にしたい。世の中がSDGsと言っているとき、千趣会は構造改革を優先してきた。しかし、通販自体が重要視され、社会貢献できる時代の領域に入ってきたと感じている。世の中に対する貢献に取り組むことで、われわれはそれを誇りに思い輝いていきたい。

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