2020.12.30

コロナ禍で日用品、サプリなど購入増加 ファッション、家具は減少 エルテックスが「消費者の行動や意識」を調査

ECサイト/通販システムの構築・支援を展開するエルテックスは12月18日、2013年から実施している通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果を発表した。コロナ渦においても、通信販売でよく購入する商品には大きな変化はないなどの結果が明らかになった。消費者行動や意識を把握することで、通販やECに関する自社ソリューションサービスを改善し、顧客通販企業へ提供するサービスの強化やビジネス貢献につなげていきたい考えを示した。

エルテックスでは、EC・通販に関する市場動向を考慮した独自調査「通信販売に関する【消費者調査】2020」を実施。通信販売を利用する消費者の「周辺を取り巻く環境」「消費行動や利用動向」などの集計・分析を行っており、今回はそのPart1として、「通販でよく購入する商品(ジャンル)」「2020.4.7の非常事態宣言以降コロナ禍において購入が増えた商品」「同じく非常事態宣言以降、商品に対する関心度が高くなったもの、低くなったもの」の調査結果を公開した。

「あなたが通信販売で購入するものはどのような商品(ジャンル)ですか。あてはまるものをすべてお選びください」の問いでは、2020年11月の調査時点において、複数回答・単一回答共に、ここ数年のトレンドがある程度反映される結果となった。「家具・キッチン用品」が▲10.8ポイントと大きく低下したものの、その他の商品では極端に大きな変動はなく、通販チャネルでの購買傾向は、コロナ禍以前と極端には変わっていない結果となった。他社調査においては、通販やECの売上が拡大しているとの報告や、お取り寄せ食材などの人気が高まっているとのマスコミ報道もあるが、通販では全般的な商品で購買が底上げされているのかもしれないとしている。


【質問】あなたが通信販売で購入するものはどのような商品(ジャンル)ですか?(複数回答)


「あなたが通信販売で購入するものはどのような商品(ジャンル)ですか。最も購入する商品を、ひとつだけお選びください」の問いで、コロナ禍において購入が増えた商品は「健康食品・サプリメント・薬」がトップだが、他の商品(ファッション・腕時計、食料・飲料・お酒、本・電子書籍、他など)も僅差でよく買われている結果となった。


【質問】あなたが通信販売で購入するものはどのような商品(ジャンル)ですか?(単一回答)



2020年4月7日の非常事態宣下以降、コロナ禍において購入が増えたものにフォーカスした「あなたが通信販売で購入するとお答えになったもので、2020.4.7の非常事態宣言以降、コロナ禍において購入が増えたものがあればいくつでもお選びください」の問いでは、トップは「健康食品・サプリメント・薬」とある意味想定内の結果となった。続いて「ファッション・腕時計」「食料・飲料・お酒」が続き、ショッピングや外食に出かけることができなかったことがこの2ジャンルのスコアを高くしたと考えられるとしている。その他「本・電子書籍・CD/DVD/Blue-ray」「化粧品」「日用品」といった商品も僅差のスコアで並んでおり、スコアの高低の差はあるものの全般的にスコアは上昇している。


【質問】2020.4.7の非常事態宣言以降、購入が増えた商品ジャンルは?(複数回答)


購入の有無に関わらず、2020年4月の非常事態宣言以降の商品に関する関心度を尋ねた問いでは、「食料品・飲料・お酒」がトップ、「本・電子書籍・CD・DVD・Blue-ray」「健康食品・サプリメント・薬」の順となり、実際の購入実績について聞いた前問と異なった結果となった。「ファッション」「化粧品」については、関心もある程度高まった一方、関心が低くなったスコアも高く、このジャンルでは特に2極化が顕著だとし、コロナ禍での外出制限やテレワークの推奨などが消費者心理へ影響を及ぼしたと言えるとした。化粧品では、「関心がややなくなった」と「ほとんどなくなった」の合算が20.5ポイントで、関心度低下ではトップとなった。


【質問】2020.4.7の非常事態宣言以降、関心が高まった(なくなった)商品ジャンルは?(単一回答)


同調査は、2020年11月27日~12月1日に実施したもの。対象エリアは全国、回収サンプル数は600となっている。

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