2020.12.29

「MakeShop」、2020年のEC市場の傾向を振り返る 総流通額は130%超の見通し

ネットショップ構築・運営を支援するASPサービス「MakeShop byGMO」を提供するGMOメイクショップは12月24日、「MakeShop」の傾向から振り返る2020年のEC市場について発表した。新型コロナウイルスの影響による巣ごもり消費の拡大により、一般生活者の消費行動のデジタルシフトが加速した2020年は、「MakeShop」においても契約ショップの売上の総和である流通額が大きく増加。2019年の年間総流通額は1734億円だったが、2020年は10月時点でこの実績を超えており、最終的には前年比130%以上で着地する見込みとしている。

■1月~3月は感染対策関連商品の売上が増加

2020年1月~3月は、マスクや除菌シート、除菌用アルコールなど、感染対策に関連した商品の売上増加が目立ち、新型コロナウイルス感染の拡大がEC市場にも波及してきたことが読み取れるとしている。同期間の「MakeShop」流通額は、前年同期比120%と成長。動向をみると、感染拡大の防止を目的に大規模イベントの開催自粛や、全国の小・中学校、高等学校に対して臨時休校が要請された時期の3月上旬が3ヶ月間のピークとなっていたのが特徴的だとしている。

■4月~6月は巣ごもり消費で食品ECの売上急増

2020年4月~6月は、巣ごもり消費の増加から食品やドリンク、また、おうち時間を快適に過ごすための生活用品・インテリアといったカテゴリーの売上が好調だった。特に食品カテゴリーは、飲食店の営業自粛や外出自粛の要請を受け、食料品店への買い出しや飲食店の利用を控える人が増加したことなどから売上が急増し、 同時期の「MakeShop」流通額における食品カテゴリーの売上は、前年同期間比211%と急成長を見せたという。

<注目の機能と利用ショップ事例>
モール構築や産直ECに対応する「メーカー直送システム」

「静岡特産品のテーマパーク しずパレ」


URL: https://shop.shizupare.jp/

「MakeShop」のカスタマイズ版である「MakeShopエンタープライズ」の「メーカー直送システム」は、モール型のECや産直ECを構築できる機能。5月に問い合わせがあったという静岡の特産品を扱う「しずパレ」は、「メーカー直送システム」でショップを構築。静岡県内から出品者を募り、固定費無料、生産者直送の形式で運営している。

■7月~9月は外出自粛が長期化、地方イベントもオンラインで

外出自粛の長期化により、引き続き食品ECの売上が好調なこともあり、かっぱ寿司のECサイトである「うまいもん市場」(9月オープン)をはじめ、大手外食チェーンのEC化が目立った。また、外出自粛によりイベントへの集客が見込めないこともあり、オンラインを活用したイベントへとシフトし、ネット販売により収益化を目指したいという相談が増えたのも特徴だとしている。

<オンラインイベントのショップ事例>

「ネットで大川木工まつり」


URL:https://www.okawa-mokkoufes.net/

日本一の家具産地、福岡県大川市で毎年開催されている大川木工まつりは、新型コロナウイルスの影響により、71回目にして初めてオンラインでの開催となった。7月に相談を受けてから準備をすすめ、10月に開催した。リスティング広告などオンラインならではの集客方法を実施し、大盛況のうちに終了となった。

■10月~12月も続くEC化の波、店舗の純増数は過去最高を更新中

コロナ禍で収益機会の拡大を目指してネットショップを開業する事業者が増える中、「MakeShop」でも新規の契約件数が急増し、10月には主軸プランである「プレミアムショッププラン」以上のご契約件数が1万件を突破した。純増数は10月・11月と過去最高を更新し続けており、12月も順調に推移している。Go Toキャンペーンの認知・利用が広まり、特定の地域で使える「Go To Eat食事券」を10月からネット販売した事例もあり、食事券の売上は好調となった。

また、2020年はコロナ禍で経済的に大きな影響を受ける事業者に向け、各所で支援策が提供された。中小企業・小規模事業者がITツールを導入することで業務効率化を目指せる「IT導入補助金」は、補助額が例年の3倍、公募期間も長くなった。IT導入支援事業者として登録しているGMOメイクショップでも、2020年の採択件数は昨年と比較し4倍以上、補助金を活用したサービス導入企業が大幅に増加した。

11月には、Googleによるデジタルスキルトレーニングプロジェクト「Grow with Google」の一環として、「はじめてのオンラインショップ 支援プログラム」がスタート。GMOメイクショップもこれに参画し、「MakeShop」とメールマーケティングツール「MakeRepeater byGMO」の初期費用無料など、支援策を提供した。

12月17日には、これからネットショップを立ち上げる企業・事業者に向け、少しでも早いECサイト開設と収益化を支援するため、購入者の決済方法として最も重要なクレジットカード決済を初期費用無料、決済手数料3.14%からと、費用を安く抑えて最短即日で導入できる決済プラン「MakeShopペイメント」の提供を開始。さらに通常は決済代行会社を通し、翌月末や翌々月末入金となるネットショップの売上を即日で現金化する「MakeShop即日売上入金サービス」の提供を開始した。

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