2020.12.15

ユーグレナ、青汁大手のキューサイを買収へ 3社共同で、12月15日の取締役会で付議

日本経済新聞は12月14日、ユーグレナが投資ファンドのアドバンテッジパートナーズや東京センチュリーと共同で、キューサイの株式をコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスから取得すると報じた。全株式を約400億円で取得すると見込みと伝えた。ユーグレナは「(日経新聞の報道は)当社の発表に基づくものではない」と発表したものの、「報道のとおりキューサイ株式の共同取得について検討を行っているのは事実であり、明日(12月15日)開催の取締役会に付議する予定」であることを明らかにした。 

ユーグレナはミドリムシ(学名はユーグレナ)を中心とした微細藻類に関する研究開発や生産管理、品質管理、販売を行っているバイオベンチャー。2005年に設立し、世界で初めてミドリムシの屋外大量培養に成功した。ミドリムシを原料とした健康食品や化粧品などを販売しながら、バイオジェット燃料やバイオディーゼル燃料の研究開発を行っている。2012年12月に東京証券取引所マザーズに上場し、2014年12月には東京証券取引所第一部に市場変更している。

キューサイは1965年に創業し、食品製造業を展開してきたが、1982年からケールを原材料とする青汁の製造販売を開始した。「まず~い、もう一杯!」のテレビCMで人気に火が付き、青汁市場を開拓、けん引してきた。2010年10月、コカ・コーラウエスト(現・コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス)による株式取得により完全子会社となった。

ユーグレナの2020年9月期の売上高は前期比4.7%減の133億1700万円だった。一方、キューサイの2019年12月期の売上高は、同9.8%増の247億7400万円。ユーグレナは2倍近い売上高を上げているキューサイを買収する見通した。投資ファンドなどと組むことで買収を成立させる。キューサイを買収することで主力の健康食品事業の成長を加速し、バイオ燃料事業への投資を強化する狙いがあるようだ。

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