2020.12.13

「Oisix」、『酒米あまり』に困る農家を“食べて”応援 「酒米リゾットセット」を発売

オイシックス・ラ・大地は12月10日、食品宅配サービス「Oisix(オイシックス)」において、日本酒の原料となる酒米「山田錦」の余剰米を家庭でおいしく食べられるオリジナルメニュー「酒米リゾットセット」の販売を開始した。新型コロナの影響に苦慮する農家を食べて応援する。

【<画像>アレンジレシシピで「トマト」「きのこ」リゾットも】

酒米「山田錦」の余剰米を使った「酒米リゾットセット」は、新型コロナウイルス対策による外食や観光時の需要が減少に伴い、国内外の出荷量が大幅に減少している日本酒の現状を受けて商品化したもの。遠く昔から続く「日本酒文化」の根本である「酒米」作りが途切れないよう、そしてこれからもずっと続くよう、子どもから大人までいっしょにおいしく食べられる味付けをした兵庫県西脇市産の山田錦に、「Oisix」オリジナルの調味料を添えたセットとなっている。


「山田錦」の余剰米を使った「酒米リゾットセット」を発売

酒米の中心にある白濁している部分「心白」の中は隙間が多く、日本酒を作る際はそこに麹菌が根を伸ばし、強い糖化力のある米麹ができあがる。この酒米の特徴を活かし、リゾットにするとスープが染み込みやすく、15分ほどの短時間で手軽に調理できることが分かったという。酒米リゾットはそのまま調理して食べられるのはもちろん、トマトやきのこ、チーズと合わせるなどお好みのアレンジで食べられるとしている。「酒米リゾットセット」は592円(税込)、販売期間は、12月24日までとなる。


酒米リゾットの調理方法

「農林水産省 令和2年度酒造好適米等の需要量調査結果」の酒造好適米の全体需給の推計によると、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響により、業務用の日本酒を中心に国内出荷量が減少。輸出も大幅に減少していることから、令和2年度産の酒造好適米(酒米)については、全体需要量が令和元年度産の生産量の▲24%と、大幅な供給過剰になると見込まれており、その結果として、来年の需給均衡のため大幅な生産抑制が必要と考えられているという。

減産を余儀なくされた酒米農家の収入が減ると、高齢化に悩む多くの生産者の中から離農する方が増え、耕作放棄地も増える危惧もあるとし、1日も早い感染の終息を願うとともに、不安や不便を感じている顧客、ならびに生産者の役に立てるよう、サービスを通じた取り組みを推進していく考えを示した。

「酒米リゾットセット」販売に伴い、兵庫県西脇市・黒田庄で山田錦を育て、酒造りしている「九平次」醸造元・萬乗醸造ノ白井一徳さんは、「農家もやりつつ酒も造っているので、現状に対する危機感は非常にあります。収穫後はすぐ次の年の栽培を計画し、準備も始めているため、コロナ禍で急には作付け量を減らすことができませんでした。来年の減産を指示されれば作る人が減り、一年でも生産を休めば翌年に作るのは本当に大変になってくるでしょう。米の栽培を通じて守られている農山村と人々の取り組み、産地と日本酒文化を守るために、安心・安全でおいしい山田錦をご家庭で味わってみませんか?という提案はありがたく、食べてもらうことで、多くの方に酒米を知ってもらうきっかけになれば嬉しいです。山田錦は粘り気が少なくてあっさりしており、スープ状のものとマッチします。本場のリゾット米のようなおいしさだと思います」とコメントした。


「大人から子供まで楽しめる!酒米リゾットセット」
https://www.oisix.com/sc/sakamairisotto

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