2020.12.11

【「BUYMA」会員数は800万人突破】”特化型市場”で世界をつなぐ エニグモ 金田取締役・谷口経営企画室長に聞く


エニグモが運営する海外通販サイト「BUYMA(バイマ)」が好調だ。海外在住のユーザーが出品するファッションアイテムを販売し専門性の高い独自市場を形成。2005年の事業開始後、会員数は800万人、取り扱いブランド数は1万4000種類まで拡大した。コロナ禍で海外への行き来が制限される中、日本と世界各国をつなぐ特化型マーケットプレイスとしてその存在感を高めている。近年は自社ブランドの立ち上げや新興企業との協業など、「BUYMA」を軸に事業展開の幅を広げている。成長を続けるエニグモの管理部門を統括する金田洋一取締役兼コーポレートオペレーション本部長と谷口亮経営企画室長に、今年の取り組みや今後の戦略について聞いた。


自粛の受皿で利用層が拡大

──「BUYMA」が好調な要因は。

谷口:大きな要因として全国規模での外出自粛によって、アパレル市場全体でECの利用率が高まったことが挙げられます。数あるアパレルECの中でも、世界各国のブランド商品を取り扱う「BUYMA」は、特にその変化の影響を大きく受けています。
今期前半(2020年2―7月期)においては、会員数の伸びとともに、新規会員によるラグジュアリーブランドの購入が目立ちました。今まで海外旅行先のブランドショップや国内の百貨店などで買い物をしていた層が、新たに「BUYMA」を利用した結果だと考えています。

──ユーザー層や利用状況も大きく変わったということですか。

谷口:劇的な変化ではなく、着実な底上げが行われたという印象です。緊急事態宣言下だった4月度は、サイトの閲覧数が急激に上昇しましたが売り上げ自体は伸び悩みました。その後、社会全体がウィズコロナへと意識が変化していく中、ユーザーの消費マインド回復とともに売り上げも好転し、高水準で成長を続けている状況です。


自社新ブランドで需要の隙間を補完

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「BUYMA」ユーザーのためのPBを開始

──8月には初の自社ブランド「ADDED(アデッド)」の展開を開始しました。

金田:低価格かつ高品質で、「BUYMA」に出品されるブランド商品と組み合わせて相乗効果を発揮できるようなアイテムをコンセプトに開発しています。サービスの主力はあくまで出品者によるブランド商品。そこにわれわれのアイテムを加えることで、出品商品の新たな価値創出、ユーザー購買率やLTVの向上につなげられればと考えています。「BUYMA」のラインアップと需要の隙間を埋める存在として、今後シーズンごとに展開していく計画です。

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