2020.12.11

【通販コールセンター成功のポイント】生活総合サービス 奥条リーダー「温かさ、優しさを提供」

生活総合サービス カスタマーサービス部 奥条達也リーダー


余裕や余白のある状態を作る


オペレーターの教育については、こうしてほしいというオーダーは全然出していない。温かい気持ちになってもらったり、優しさを提供していきたいことを実現していくためにやらなければいけないことを考えると、オペレーターの人が優しい気持ちにならないと、お客さまに対して優しくなれないと考えている。僕らがあれこれ言うよりも、まず目の前にいるオペレーターさんだったり、あとは札幌にいるビジネスパートナーのオペレーターさん、管理者の人たち全員が優しくなれるように、しっかり環境を作ることが一番大事だと思っている。そういった意味では、こういうふうに応対してほしいだとか、こんなふうに誘導してほしいとかは全くなくて、むしろ「オペレーターの皆さんが優しくなっているその気持ちを、そのままお客さんにお裾分けしてあげて」というようなことしか伝えていない。

このことはオペレーターの採用段階から僕らの考え方や理念を伝えた上で、共通言語が合っているかというところを見た上で採用している。コールセンターの採用ってどちらかというと、「たくさん来てください」というような採用になりがちだと思うが、僕らはすごくマッチングする人を1人採用する方が大事だと捉えている。オペレーターの皆さんはベテランの方ばかりで10年選手がざらにいる。皆さん辞めないので、コールセタンターの採用は2年前から実施していない。

コールセンターはどうしてもコストで見てしまう傾向がある。僕の主観も入ってしまうが、コストで見るから良くないと思っていて、だから応答率がぎりぎりに下がらないところで人数を用意したりすると思うが、僕らは逆に余裕のある状態を作っている。人に対して優しくするときに、自分自身に余裕がないと人に優しくできないと思っているからだ。1件の電話が終った瞬間に、また電話が鳴るみたいな状態って、やはり窮屈だし、しんどい。そうなったらその電話に対して優しくなれないと思う。そういった意味ではピッタリじゃなくて、余白を作ることを大事にしているし大切にしている。これは他のコールセンターの人と話していても合わない部分で、「その余白でオペレーターが遊んでしまうのでは」とよく言われるが、逆にその余白が人への優しさを作り出すと思っている。


在宅勤務に移行、インフラを提供


コールセンターも現在は在宅の環境を作っているので、オペレーターさんは現在、家で電話を取っている。在宅はコロナ対策からだが、僕らは6月から在宅に切り替えた。緊急事態宣言中にオペレーターのメンバーは出社が難しかったので、自宅待機という形を取った。在宅勤務では、オペレーターにインフラ機器を全部渡している。ノートパソコン、ポケットWi-Fiなどだ。ただ、PC内のネットワーク上で音声を出すと音質の問題が発生した。それを携帯電話に転送することによって、携帯の電話網で音声のやり取りをすることで品質を担保している。そのために、社用携帯をオペレーター全員に渡して対応している。在宅勤務は本社だけでなく札幌もだ。ビジネスパートナーも含めて在宅にしたことは、コールセンターの中では少ないと思う。

コールセンターってあまり良いイメージを持たれていないと思うが、僕は逆だと思っており、目の前で笑顔が作れる仕事だと思っている。笑顔が作れないのは、決まったことがあったり、自分の言いたいことが言えないような環境を作っているからではないか。本当に一人一人の個性を大事にして、目の前のお客さまが、どうやったら笑顔になってくれるだろう、どうやったら電話して良かったと思ってもらえるかということが、いかにこれから価値になるのかという部分が大事になってくるはずだ。そういったところは「ていねい通販」のコールセンターでしっかりと見せられたらと思っている。本当に目の前の人を笑顔にしてあげられる、いい時間にしてあげられるというところだけを考えれば、コールセンターってすごくいいところだと思ってもらい、どんどん人を笑顔にすることができる仕事ということが定着していってほしい。それによって新卒の人たちもコールセンターに入りたいと思ってもらえるようになってもらいたい。

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