2020.10.29

【有名店長が楽天入社】小笠原航氏インタビュー「『地域活性化』『店舗と楽天の架け橋』が使命」

楽天 地域創生事業 ジェネラルマネージャー 小笠原航氏


店舗との持続的な関係構築


――楽天の中でこれから挑戦したいことは?

まずは地域創生事業の仕事をしっかり身に着けながらも、仕事をこなしているだけでは仕方ないので、楽天の店舗と一緒に地域から日本全体を元気にすることを目指している。

楽天の中に入って改めて感じるのは、グループのサービスが想像以上に広がっているということ。フィンテックやトラベル、モバイルなど70以上のサービスを展開している。楽天の経済圏はすでに大きいと思うが、この経済圏が地方まで広がっていくとより強固なものになり、地域をもっと盛り上げることができると大きなポテンシャルを感じている。

店舗も、楽天のサービスをもっとしっかり使いこなすことができれば、可能性は広がると思う。「楽天シニア」や「楽天ママ割」などを生かして新たな顧客との接点を作ったり、リアルを展開している店舗であれば「楽天ペイ」「楽天Edy」などの決済を絡めた販促を展開したりできる。楽天としても店舗に多彩なサービスを使ってもらえるように提案を強化していくべきだと思う。

個人的には、「SDGsと言えば楽天」と言われるような会社にしていきたい。SDGsは「持続可能な開発目標」という意味であり、環境負荷を減らすエコの部分に目が行きがちだが、17の大きな目標の中には「パートナーシップで目標を達成しよう」という項目もある。店舗と楽天の関係性をいかに持続的なものにしていくかは、私にとっても大きなテーマ。誰かが得をして、誰が損をするという関係性ではなく、公平な取引ができるようにするのがSDGsの考え方だ。

楽天の中に入って社長の三木谷をはじめ、楽天が「地域から日本を元気に」という創業からの思いを今でもしっかりと持っていることが分かった。特にコロナ禍で「パパママショップの火を消さない」「ネットの力で商店街の火を消さない」という思いを再確認し、原点回帰しているとも感じる。「楽天市場」の店舗同士のつながりは他のモールにはない強みであり、このつながりを生かし、楽天と店舗のパートナーシップをより深めることができれば、大きな目標を達成できると思う。それをやらなければ私が入社した意味はない。


(プロフィール)
1966年、北海道千歳市生まれ。大学卒業後、リクルートに入社。30歳で家業である山ト小笠原商店に入社。代表取締役社長を経て、2020年に弟に代表の座を譲り、楽天に入社。地域創生事業のジェネラルマネージャーとして、「楽天市場」を活用した自治体のオンライン物産展の運営を支援したり、全国の店舗をエンパワーする取り組みを仕掛けたりしている。

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