先日、自宅のPC作業中に、いわゆる“サポート詐欺”に遭遇しました。作業していると、突然、PCモニターが真っ赤な画面に変わり、マウスポインタが勝手に動き始めました。モニターには、以下の表示がでかでかと表示されました。
マイクロソフトから重大な警告 このコンピュータは以下の脅威にさらされています。
① ウイルスの感染
② 膨大なジャンクファイル
次の番号に電話してください。050―xxxx-xxxx
いかにも詐欺という表示だったのですが、マイクロソフトのロゴは本物でした。スマホで、表示された電話番号についてネットで調べると、特段、詐欺であることを示す記事などは見つかりませんでした。
大事な作業中であったため、本当にウイルス感染していたらまずいと思い、表示された番号に電話をしてみました。
電話すると、マイクロソフトに委託されたITセキュリティーの会社のサポート担当だと名乗る外国人が電話に出ました。インドなまりの流ちょうな日本語で、コンピューターウイルスの種類や脅威などを説明していました。
「あなたが本当にマイクロソフトの関係者であることを示す証拠はありますか」と尋ねると、自分の写真付きの身分証が掲載されたページのURLを送ってきました。彼は、「ガネッシュ」という名前のバングラディッシュ人でした。
最終的には、「あなたのPCはウイルスに感染しているので、すぐにセキュリティーソフトをダウンロードする必要がある。ダウンロードしたソフトは、今後、PCを買い替えても使用できる。マイクロソフトが一生涯保証する」と話し、2万5000円を支払うように要求されました。
電話を掛けた瞬間から、何かの詐欺だとわかりましたが、時間に余裕があったので、どんな手口なのか知るために、最後まで聞いてみました。
結果的に私は騙されませんでしたが、外国人による対応であることや、2万5000円という相場の価格帯を提示されることで、支払いをしてしまう若者やお年寄りも少なくないのではないかと思いました。
ネットを取り巻く悪質商法は、我々の思いもよらないところで起きており、自分にも起こることがあるのだと、改めて感じました。