2020.10.19

Nint、電通デジタルへ中国ECデータの提供を開始 日本事業者の中国EC市場参入をサポート

ECデータ分析サービスを提供するNintは10月19日、電通デジタルが新たに開始したマーケティングプラン「中国EC市場ポテンシャルリサーチサービス」に対し、Nintが取得可能な中国EC市場データや売上推計データの提供を開始した。日本の事業者の中国EC市場への新規参入および、既存事業の成長を電通デジタルとともにサポートする。

「中国EC市場ポテンシャルリサーチサービス」は、中国越境ECへ進出する企業をサポートするためのマーケティングプランで、中国EC市場における詳細な市場調査レポートを提供する。対象となる商品群と商品種別について、過去3年間分の市場規模調査で市場への理解を深め、指定ブランドの上位ショップの2~3年間の推移から市場分析を進めるという。また競合調査として、SKU(最小管理単位)レベルでの売上・平均単価の分析も可能だとし、これらの分析結果をまとめ、NINT、電通デジタル両社の知見から、適切なアクションにつながるレポーティングを行うという。企業は同プランを利用することで、中国EC市場において正確な市場理解と最適な仮説検証を行い、新規参入・成果創出においてパフォーマンスを最大化させることができるとしている。

サービスメニューは、企業の参入フェーズに合わせた3タイプを用意。低コストで市場全体感の把握が可能な「Basic」。時系列による市場分析と特定ブランドの販売分析が可能な「Advanced」。より長期間な分析を行い、正確な市場理解と仮説検証が可能な「Professional」がラインアップし、未参入の企業には市場参入における市場分析と戦略策定、すでに事業化している企業には戦略や運営体制の見直しを行うとしている。



近年、訪日外国人旅行者数は急増しており、2019年は過去最高の約3188万人を記録し、旅行消費額も約4兆8000億円に上ったという。しかし今年は、新型コロナウイルス感染症による入国制限の影響を受け、訪日外国人旅行者数は4~8月で前年同月比99.7~99.9%減の落ち込みが続いており、日本経済に深刻な打撃を及ぼしている。このような状況の中、国内の多くの企業がインバウンドに代わるビジネス戦略として越境EC事業に注目し、なかでも訪日外国人旅行者数のトップを占め、EC事業の市場規模の拡大が目覚ましい中国の市場への参入、事業強化に期待を高めている。しかし一方で、中国は他国に比べてマーケットプレイスが複雑な為、市場理解が難しく、新規参入のハードルが高い、また事業成果が思わしくないという企業の声が多いのも現状だという。

こうした背景から、企業のEC事業の統合コンサルティングに取り組む電通デジタルのデジタルコマース領域における高い専門性および運用力と、約10年分の中国主要ECモールの商品・広告データのビッグデータを保有し、メーカー・EC企業を中心に中国で約4000社、日本で約900社へのサービス導入の実績のあるNintの独自のアルゴリズムによる分析力および、ノウハウをかけあわせたマーケティングプランの提供に至ったとしている。敷居が高いと思われていた企業の中国越境EC事業への進出、成果創出に向けて、課題の解消、徹底した市場分析、仮説検証を行う事で企業の事業成長に貢献をする考えを示した。


「Nint」
https://www.nint.jp/

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事