2020.10.09

【最短でリピーターを倍増させるCRMノウハウ】第4回 パーソナライズドメールの効果を最大化させるための4つのポイントとその実現方法

中村隆嗣氏


パーソナライズドメールの実現方法


パーソナライズドメールを実現するには、データの活用が欠かせません。

そのためには適切なCRMツールの導入によって、システム環境を整えるだけでなく、ツールを適切に活用することが必要になります。
 

1.顧客のデータを収集する

あらゆるデータを顧客軸で統合できるシステム環境が必要です。その顧客が「どんなページを閲覧したのか」「どんな商品をカートに入れたのか」「どんな商品をどんなタイミングで注文してきたのか」「どんなメッセージにどう反応したのか」など、あらゆるデータを顧客軸で統合する必要があります。これらのデータを利用して施策を実行します。
 

2.適切なターゲット設定をする

施策を配信するターゲットを設定します。例えば、購入する可能性の高い顧客にレコメンドを配信したい場合であれば、「カートに商品を入れた人」「多くの商品ページを閲覧していた人」などのテーマで設定します。

 
3.配信を自動化する

配信開始のルールを設定します。例えば、「当日指定時刻に配信する」です。カートへの商品投入やページ来訪など特定のアクションを起点に、「一定時間が経過した後に配信する」という設定もあります。

どんな原稿を流すかもあらかじめ設定しておけば、条件に当てはまったタイミングでメッセージが自動的に配信されます。こういった運用は手作業では現実的に無理ですが、CRMツールの導入によって自動化できます。

 
CRMがうまくいかないケースでは「ツールの活用」が大きな壁になるケースが多く見られます。多くのケースでは、担当者の「ノウハウ」もしくは「時間」が原因となっています。

CRMでは「ターゲット」「メッセージ」「タイミング」「チャネル」の一連の設定をシナリオと呼びます。顧客の心をつかむシナリオを設計できるかどうかがパーソナライズドメールを実現するうえで第一の壁になります。このシナリオ設計をうまくできたうえで、正しくツールに設定できるかが第二の壁になります。これらの壁をクリアできた時点で、ようやくCRMのスタートラインに立つことができるのです。多くの企業が、そこで初めて、PDCAサイクルを回すことができるようになるのです。

以上のように、それほど複雑ではない施策でも、最適な形で実行するには、事前準備から施策稼動後のチューニングまで含め、多くの労力がかかります。多くの企業は同じポイントでつまづきます。CRMプロジェクトを進める際は、ぜひ経験豊富なパートナーと取り組まれることをおすすめします。



【著者プロフィール】

株式会社アドブレイブ
執行役員 中村隆嗣(なかむらたかつぐ)

2003年に株式会社北国からの贈り物に入社。自社サイトの立ち上げ期から参画しマーケティング責任者として月商3億円を超える成長まで導く。2014年株式会社メディックスに入社し、年商2500億規模の大手製薬会社や外資系アパレルブランド、アジアTOP3化粧品メーカーなど、メーカー直販ECの事業コンサルティングおよびCRMプロジェクトを手がける。コンサルティング先で多く見られたCRMの課題を解決すべく、2018年にアクションリンクを立ち上げ、2019年アドブレイブに執行役員としてジョインし現在に至る。


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