2026.10.02

ecbeing、早稲田大学・中川政七商店とAIによる「仮想ユーザープログラム」を産学共同研究 顧客の反応を事前シミュレーション

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ecbeingが早稲田大学・中川政七商店とAIによる「仮想ユーザープログラム」の産学共同研究を開始

ecbeing(イーシービーイング)は9月29日、早稲田大学(共同研究主管部門:データ科学センター)、中川政七商店と、「仮想ユーザープログラム実用研究開発」に関する産学共同研究プロジェクトを開始すると発表した。顧客の反応を事前にシミュレーションし、これまでの「データを分析して施策を考える」マーケティングから、AI上の仮想ユーザーを活用して「施策を実施する前に試す」マーケティングへの進化を目指す。

ecbeingは、1999年のサービス販売開始以来、大手や中堅企業を中心に1600サイト以上の導入実績があるECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」を提供している。

このほど、早稲田大学(共同研究主管部門:データ科学センター)、「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに掲げる中川政七商店と、「仮想ユーザープログラム実用研究開発」に関する産学共同研究プロジェクトを開始する。

この研究では、AI技術と顧客の行動・購買データを活用し、実際の顧客の特徴や行動傾向をモデル化した「仮想ユーザー」を構築する。

さらに、仮想ユーザーに対してさまざまなマーケティング施策やコンテンツを事前に試すことで、「誰に、どのようなアプローチが効果的か」をシミュレーション・予測し、顧客1人ひとりに適したコンテンツや接客の生成・選択につなげる仕組みを研究。シミュレーション結果と実際の顧客反応を比較・検証することで、マーケティング施策の意思決定精度向上と業務の生産性向上を目指す。

今回のプロジェクトでは、3者がそれぞれの専門性や強みを活かし、研究開発から実際のマーケティング施策による検証までを共同で進める。

ecbeingは、国内トップシェアのECプラットフォームを提供する中で培ってきたEC・デジタルマーケティングの知見を活かし、プロジェクトマネジメント、統合DWH/CDPなどのデータ基盤構築、システム実装・連携、研究成果のEC業界へのナレッジ還元を担う。

早稲田大学は、データ科学センターが中心となり、データサイエンスやAIに関する学術的知見をもとに、仮想ユーザーおよび予測モデルの研究開発、アルゴリズム設計、学術的観点からの評価を担う。

中川政七商店は、ECサイト上の行動・購買データ、および店舗での購買データの提供に加え、顧客や商品に関する知見を活かしたモデル評価、ECサイト上での施策の実行・検証を担う。

3者の強みを掛け合わせることで、データドリブンでありながら、顧客1人ひとりに適した「人間味のあるマーケティング」の実現可能性を検証する考えを示した。

EC・小売業界では、オンライン・店舗・アプリなど顧客との接点が多様化し、企業が取得できる顧客データも増加している。

一方で、データを蓄積・分析するだけでは、「この顧客に、今、何を提案すべきか」「どのような施策やコンテンツが効果的か」といった具体的なマーケティング施策の判断につなげることは容易ではないとし、今回の共同研究では、AI技術を活用して実際の顧客データから「仮想ユーザー」を構築し、マーケティング施策を実施する前に顧客の反応をシミュレーションする新しい手法について研究する。

これにより、施策を「実施してから検証する」だけではなく、事前に複数の施策を仮想的に試し、その結果を意思決定に活かすことで、顧客体験の向上とマーケティング業務の生産性向上を目指す。

具体的には、約半年間にわたり、主に「実データに基づく「仮想ユーザー」の構築」「マーケティング施策の『コンバージョンシミュレーション』」「一人ひとりに合わせた『パーソナライズコンテンツ』の生成」「実際の顧客反応との比較・検証」の4つのテーマについて研究・検証を進める。

「実データに基づく「仮想ユーザー」の構築」では、顧客の購買履歴や行動データなどをもとに、実際の顧客の特徴や行動傾向をモデル化した「仮想ユーザー」を構築。従来の定性的な「ペルソナ(架空の顧客像)」にとどまらず、実際の顧客との比較を通じて、仮想ユーザーがどの程度ユーザーの特徴や反応を再現できるかを検証する。

「マーケティング施策の『コンバージョンシミュレーション』」では、構築した仮想ユーザーに対して複数のマーケティング施策を仮想的に実施し、「誰に、何を、いつ提案することが効果的か」を事前にシミュレーションする手法を研究する。単に購入する可能性が高い顧客を予測するだけではなく、施策や訴求内容によって顧客の反応がどのように変化するかを捉え、マーケティング施策の意思決定に活用できる可能性を検証する。

「一人ひとりに合わせた『パーソナライズコンテンツ』の生成」においては、仮想ユーザーの特徴やシミュレーション結果をもとに、顧客1人ひとりに適した商品訴求やコンテンツ、接客内容を生成する仕組みを研究する。メール、Webサイト、アプリなどの顧客接点において、1人ひとりの興味・関心や購買状況に応じたコミュニケーションの実現を目指す。

「実際の顧客反応との比較・検証」では、シミュレーション結果と実際の顧客反応を比較し、仮想ユーザーによる予測が現実のマーケティング施策にどこまで活用できるかを検証する。仮想空間で効果が高いと予測された施策と、実際の施策結果を比較することで、実用化に向けた可能性と課題を明らかにする。

これにより将来的には、顧客データ → 仮想ユーザーによる顧客理解 → マーケティング施策のシミュレーション → パーソナライズコンテンツの生成 → 実際の顧客反応による検証という一連のサイクルを構築し、マーケティング担当者の意思決定をAIが支援する世界の実現を目指す。

また、AI・データサイエンスだけでなく、中川政七商店が長年積み重ねてきた小売業の知見や、人に対する深い理解を組み合わせることで、単なる業務効率化ではなく、顧客1人ひとりに寄り添ったマーケティングの実現を目指す。

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