法人や個人向けに家具やインテリア雑貨を販売する不二貿易がオフィス向け市場の開拓を強化している。
2024年に結成したオフィスチームは、現在、各部から集まった9人で営業活動を続けている。チームの成長は数字にも表れ、前期はオフィスチームが全社の増収をけん引したという。
意欲のあるメンバー集う
消費者向けの家具や雑貨の輸入商社として、オフィス家具でも付加価値と強みが生かせると判断。昨今のオフィス家具の価格上昇や商品の選択肢が狭いといった要望を捉えることで成長性があると見込んだ。
チームは現在9人体制。既存事業では対応しきれない新規事業や新カテゴリーに挑戦するための専門チームでもある。営業から商品企画、開発などの部署から意欲のあるメンバーで構成されている。
稼働は1年ほど前からだが、プロジェクトとして動き出し、実際に商品の入荷、流通の発生までには、約2年を費やしたという。
▲取材中の様子 EC企業への営業を担当する中野早百合氏は「求められている商品は、無機質からカジュアルへ、温かみのあるデザインにシフトしている」と市場の変化を分析する。店舗向けを担当する川邊雄太氏は、「自社開発できるノウハウをはじめ、小ロット供給が可能な点を商談時に伝えている」と話す。
商談時には、先方の要望に合わせて、カラーバリエーションや仕様変更による専売商品を開発するなど柔軟に対応している。オフィス向け市場はすでに競合が多い中、単純な価格やスペックの比較だけでなく、「既製品との違いや導入する際のメリット、デメリットを伝えるようにしている」(川邊氏)。
チームが始動してから間もないため、最初は、「お試し導入」など、ハードルを下げる提案を行い、着実に実績を積み上げている。この取り組みから定番品の開発につなげているという。
EC向け営業の中野氏によれば、開発中の新商品情報をいち早く共有することもより重要になっているとしている。
スピード感を大事に、画像素材や生成AIを活用した販促支援コンテンツで素早い対応を心掛けている。「同業や競合よりも、優先的に掲載、販売してもらえる環境作りに注目している」(中野氏)。
チームの動きについて、商品の供給や開発を担当する小田切克己氏は、「コストと仕様のバランス調整を常に課題にもちながらも、チームで開拓や交渉を行っている」と言う。
商品の調達や開拓などは、営業メンバーも一緒に海外の製造メーカーや展示会に足を運んで、新規工場の開拓や交渉も行う。「現在、世界で約600社の取引先ネットワークを持つ。雑貨から家具まで幅広い提案要素を組み込める点が強みの一つでもある」(小田切氏)と話す。
ラインアップ拡充も
今後は、ラインアップの拡充に取り組む。主力カテゴリーのチェアをはじめ、デスクやパーテーション、収納なども展開し、オフィス空間全体をトータルコーディネートできるようにしていく。
オフィス家具では後発ながらも柔軟な対応力や、供給ネットワーク、提案力などを武器に、展示会への出展も積極的に行いながらオフィス市場で存在感を高めていく計画だ。