2020.02.27

【‶越境EC”総力特集2020】131サービス収録のカオスマップ&注目11サービスを取材

新型コロナの影響は限定的、中国向け配送で遅延も発生か


2020年はオリンピックイヤーということもあり、インバウンド需要の増加とともに越境EC市場の拡大も期待されていた。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大とともに、訪日観光客の伸びは止まった。越境ECへの影響はまだ限定的だというが、今後の影響拡大に注視が必要だ。とはいえ、越境EC市場の拡大傾向は今後も変わらない。苦境の今こそ”越境ECの仕込み時”と言えるかもしれない。越境ECや海外進出に必要なサービスを、「日本ネット経済新聞」とEC業界のウェブメディア「eコマースコンバージョンラボ(eccLab)」が共同でマップにまとめた。自社で活用できそうなサービスの選定に役立ててほしい。


新型コロナウイルスは、中国向けの配送に影響を与えている。日本郵便の国際スピード郵便(EMS)は2月10日以降、中国向けの航空機が運休となったため、通常より配送が大幅に遅れている。大手国際宅配会社も中国向けの航空便を停止しているという。

中国やアジア向け配送サービスを提供するECMSジャパンの小松英樹社長は、「当社の海外輸送サービス『B2Cダイレクト』では、武漢市がある湖北省宛ての荷物は配送が難しいが、それ以外の中国向けの荷物は配送できている」と話す。

他の越境EC支援会社も、「中国向けの商品発送は何とかできている。通常時でも不在配達などですぐに届かないケースがあるため、配送が遅延しているかどうかがつかめるのはもう少し時間がかかりそうだ」と話す。

景気への影響を懸念


多くの越境EC支援会社が配送状況よりも懸念しているのが、景気への影響だ。

ある事業者は、「台湾向け越境ECがメインだが、台湾は製造業が強く、最大の取引先は中国。新型コロナウイルスの影響で中国の景気が悪化すると、台湾の経済にも影響が出て、消費にも響きそうだ」と見ている。

ある事業者は、「日本でも新型コロナウイルスの感染が広がっているという報道により、欧米からの注文が減退しないか危惧している」と話す。

今後、新型コロナウイルスが越境ECにどのような影響をもたらすかは予測ができない。


【131サービス収録!カオスマップ】



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