日本ネット経済新聞がこのほどEC事業者を対象に行った調査で、AIについて、89.1%が「すでに活用している」と回答した。8.7%の事業者は「これから活用する予定」と回答。「分からない・答えられない」は1社(2.2%)のみだった。AIを活用もしくは活用予定という結果となった。AIの使用場面については、「リサーチや分析」が最も多く、「メールなどの文書作成」「企画立案・フィードバック」が続いた。
AI活用は14ポイント増
本紙はこのほど、EC事業者に向けて、アンケート形式で実態調査を実施、総計54社が回答を寄せた。主に、コストの増減や、AI活用について聞いた。
AI活用については、46社が回答した。その内、「すでに活用している」が前年同調査比13.7ポイント増の89.1%(41社)、「これから活用予定」が同2.8ポイント減の8.7%(4社)と、合計で全体の97.8%を占めた。
AIの使用場面に変化
AIの使用場面について複数回答可で聞いたところ、前年に引き続き、「リサーチ・翻訳・要約・分析」が最も多く80.4%(37社)だった。
前年に比べ増加が顕著だったのは、「企画立案・フィードバック」で前年同調査比24.8ポイント増の67.4%(31社)、「文書・画像等のコンテンツ作成」は20.4ポイント増の63.0%(29社)だった。
アパレルECのアンドエスティでは、商品画像生成、クリエーティブ制作、在庫管理などでAIを活用。社内では全社員にGeminiを開放し、日常業務に浸透させているという。
コーヒーのECを展開するフレッシュロースター珈琲問屋、ベビー用品のECを展開するユーコンスカイなども、コンテンツ作成にAIを活用しているとの回答だった。
アパレルなどのECを展開するワールドは、2025年9月に「企業戦略室 AIイニシアティブ」を立ち上げた。
現在はグループ40社、2300人以上が生成AIを活用しているという。
自社開発のAIシステムを活用し、商品説明の作成やコンテンツ制作、コーディネート提案などで活用しているようだ。
AI活用はこれまで、社内の業務効率化での活用が多かったが、企画立案やLPの制作、メルマガやSNSでの配信内容の作成など、より顧客に近い部分でもAIを活用する企業が増加傾向にあるようだ。
「人件費増」が半数
同調査では、「物流費」「原材料費/仕入れコスト(以下原材料費)」「人件費」についても質問した。
「原材料費が上がった」という回答が最も多く、前年同調査比5.0ポイント増の55.0%だった。
「人件費が上がった」と回答した企業は、同9.2ポイント増の52.5%だった。
人件費については、「変わらない」と回答した企業が6.7ポイント減の10.0%となった。今年「下がった」と回答した企業は、1社もなかった。
「変わらない」「下がった」の回答は、「物流費」「原材料費」でも前年に比べて大きく減少していた。
「6%以上」という大幅なコスト増については、各項目で前年を下回った。
「物流費」では、「6%以上のコスト増」が7.7%で、前年調査比5.6ポイント減となった。
「原材料費」について「6%以上のコスト増」という回答は、同0.8ポイント減の17.5%だった。