2020.09.17

【EC社長 人生の曲がり角】大都 山田岳人社長、2代続く「問屋業の撤退」を決断

大都 山田岳人社長


「売れる」PBは作らない


大都は、DIY用品ECのリーディングカンパニーになった今でも、メーカーとの関係性を、ことのほか大切にしている。同社がプライベートブランド(PB)商品の開発に消極的なのはそのためだという。

EC業界では、売れ筋のナショナルブランド(NB)商品に類似した商品を、PB商品として低コストで開発し、低価格で販売するケースが多い。大都の販売力をもってすれば、こうしたPBで巨額の利益を得ることはたやすいことだろう。ただ、大都では、そうした“アイデア泥棒”のPBの開発は一切しない方針を貫いている。

「メーカーからすれば、“アイデア泥棒”をされて面白いわけがない。真似されるので大ヒットする商品は作りたくないというメーカーも少なくない」と話す。


大都の社内に設けた寄せ書きスペースには取引先の書き込みがびっしり

「大都が業界のトップに立てたのは、優れたメーカーとの深い関係があったから」という山田氏の謙虚な姿勢は、時がたっても変わることがない。「『この商品は大都にだけ扱ってほしい』と言ってくれるメーカーもある。それがうれしい」と話す山田社長は今後も、DIY用品ECの業界に、金字塔を打ち立ててくれそうだ。


「DIY FACTORY」
https://www.diyfactory.jp/

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