2020.09.10

アイスタイル、美容ブランドの中国越境ECをライブコマースで支援 新会社「Over The Border Inc.」を設立

写真左からOver The Border Inc.倉島應介代表取締役、アイスタイルの吉松徹郎CEO

コスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」などを展開するアイスタイルは9月10日、美容ブランド向けの新たなサービスとして、ライブコマースを軸に日本から中国の生活者に向けて商品をPRする越境MCN(Multi-Channel Network)の運営を開始すると発表した。それに伴い、「@cosme」の旗艦店「@cosme TOKYO(アットコスメトーキョー)」のスタジオや、中国でのEC販売網及び外部のライブコマース事業者と連携し、日本から中国に向けたBeauty情報の発信・販促をトータルサポートする新会社「Over The Border Inc.(オーバー ザ ボーダー)」を設立した。

化粧品および周辺領域に特化し、中国向けの越境MCNを運営するというOver The Borderでは、美容ブランドの越境ライブコマースの企画・運営サービス、中国向けマーケティング支援などを提供する。美容ブランドの越境ライブコマースの企画・運営サービスでは、原宿の「@cosme」旗艦店「@cosme TOKYO」のスタジオを活用し、独自のライバーネットワークと美容領域に関する知見を活かしたライブ配信の企画・配信から、ブランドの戦略に合わせた販路設計までを一気通貫でサポートするとし、既に複数の化粧品ブランドでの実施が決定しているという。


Over The Borderのソリューション提供イメージ

美容ブランドの中国向けマーケティング支援では、越境ライブコマースの企画・運営に加え、イベント企画やオリジナル商品の開発など、ブランドの中国向けマーケティングをトータルでサポート。EC販売代理や中国進出支援の支援なども、同じくアイスタイルグループの子会社であるアイスタイルトレーデイングと連携して行うとしている。

近年、中国EC市場は著しく成長し、2020年予測では市場規模2.41兆USドル(約256兆円)に達するとも予測されている。こうした状況のなか、ここ数年でその成長に欠かせない存在になりつつあるのがライブコマースであり、2019年は約6兆5000億円だった市場規模が、2020年には約14兆4150億円と1年で約2.2倍に拡大すると予測されているという。



アイスタイルは2012年から中国事業を開始し、2015年からは越境ECにも参入。2016年には中国最大規模のソーシャルコマースプラットフォーム「RED(小紅書)」のMVP、2018年にはアリババグループの「Tmall Beauty Awards」において「年度権威口碑排行榜賞2018(最も権威のあるクチコミランキング賞)」を受賞するなど実績を重ねてきた。「Weibo」や「WeChat」「RED」などの「@cosme」 SNSアカウントのフォロワーが300万を超えるなど、「@cosme」の認知度も大きく成長しているという。

新たに越境ライブコマースを軸とするMCNの運営を開始し、自社育成ライバー及び外部パートナーとの提携などを行うことで、美容ブランドの事業サポートを行うとともに、既存事業とのシナジー効果によるアイスタイルグループの中国市場におけるさらなる事業拡大を目指すとしている。

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